落語協会の5人の新真打ちが抱負 150人が門出祝う

スポーツ報知
真打ちに昇進会見した(左から) 古今亭駒治、柳家小平太、柳家勘之助、林家たこ蔵、古今亭駒子 (カメラ・越川 亘)

 落語協会の新真打ち昇進披露パーティーが29日、上野精養軒で行われ、約150人が、新真打ちの門出を祝福した。

 9月に真打ちに昇進するのは、駒次改め古今亭駒治(39)、さん若改め柳家小平太(49)、花ん謝改め柳家勧之助(36)、たこ平改め林家たこ蔵(39)、ちよりん改め古今亭駒子(45)の5人で全員が真打ち昇進を機に改名する。

 パーティーを前にした会見に、柳亭市馬会長(56)とそれぞれの師匠とともに出席し抱負を語った。

 駒治は今年1月に師匠の志ん駒が亡くなり、志ん橋門下へ。古今亭では珍しく新作一本で勝負する駒治は「鉄道落語をやっています。落語は自由だ、こんなことで笑えるんだという、そういう落語をこれからもやっていきたい」と話した。

 さん喬門下の小平太は「古典一本でやらせてもらっています。一人でワーッとなる噺は褒めて頂くことが多いです」と語った。さん喬(70)は「若い頃にロックをやっていたので、リズム感を備えている。落語の中で大切なリズム感を持っている」と弟子を評価している。

 花緑門下の勧之助は「(昇進の時に)師匠から『“花”も“緑”も付けなくてもいい』と言われたので破門かと思った」と笑わせた。師匠の花緑の「か」と、大師匠の5代目・小さんの「ん」の音をもらって改名。「(名前にちなみ)多くの人に落語を勧められるようになりたい」と意気込んだ。花緑(47)は「(弟子を)まとめる役目をかって出てくれる。面倒見のいいところが芸に反映してくれれば…」と期待を寄せた。

 正蔵門下のたこ蔵は関西出身。「師匠らしい元気で明るい落語をやっていきたい。江戸落語と関西の落語の二刀流でやっていきたい」と話した。菊千代門下の駒子は、女性落語家の弟子として真打ちになる初の女性落語家になる。中国、台湾、タイなどで現地の日本人向けに定期公演をやっている駒子は「(5人の中で)移動距離は自慢できる。師匠のもとでなければ今日は迎えられなかった。広い心で接してくださった」と感謝の気持ちを語った。

 真打ち昇進披露興行は、上野・鈴本演芸場の9月下席・夜の部からスタート。新宿末広亭(10月上席・夜の部)、浅草演芸ホール(10月中席・昼の部)、池袋演芸場(10月下席・昼の部)、国立演芸場(11月上席・昼の部)で行われる。

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