齊入と103年ぶり大阪でそろい踏み 市川右団次「故郷に錦を飾りたい」

スポーツ報知
人力車に乗って大阪・道頓堀筋を「お練り」する(車上右から)市川齊入(右)、市川右団次、市川右近

 大阪松竹座の「十月大歌舞伎」(10月2~26日)で、上方での襲名披露公演に出演する歌舞伎俳優・2代目市川齊入(さいにゅう、70)と3代目市川右団次(54)が7日、興行のPR行事に参加した。

 大阪市中央区の高津宮で成功祈願をした後、外国人観光客でもにぎわう道頓堀の約450メートルを人力車に乗ってお練り。ともに熱心な歌舞伎ファンから「高嶋屋!」と声をかけられた。

 右団次は、長男の2代目市川右近(8)を抱えて人力車から沿道に笑顔を振りまいた。TBS系ドラマ「陸王」やバラエティー番組などでも顔が知られているだけに、若い女性からも「右団次さ~ん」と黄色い声援を浴びた。

 右之助改め齊入と右近改め右団次の、上方ゆかりの名跡が大阪でそろい踏みするのは103年ぶり。大阪松竹座前での記念式典で、齊入は「初心に立ち返り、一から勉強する所存でございます」と、あいさつした。

 右団次は地元・大阪出身。「私は道頓堀からほど近い、当時南区で、小学6年まで過ごしておりました」と、住所の細かい番地まで明かした後に「今は『スーパー玉出』になっております」と続け、ファンは大爆笑。「自分の育った町のすぐそばでの襲名披露興行。このような幸せはございません。故郷で恥をさらさぬよう、懸命に努力・精進して、錦を飾りたい」と誓いを立てた。

 公演の昼の部(午前11時~)の「華果西遊記」では、右団次が演じる孫悟空の分身として、同劇場初お目見えの右近が出演。右近は夜の部(午後4時30分~)の「雙生(ふたご)隅田川」でも梅若丸、松若丸役を務め、父子で共演する。

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