安室奈美恵、最後のステージは楽しく…数組ゲスト招き「音楽イベント」故郷・沖縄で笑顔

スポーツ報知
琉球新報本社にかかる安室奈美恵ポスター

 16日に引退する歌手の安室奈美恵(40)が15日、故郷・沖縄コンベンションセンター展示棟でラストステージに立った。16日に開催される「WE★NAMIE HANABI SHOW」の“前夜祭”として開催された音楽イベント「I★OKINAWA/I★MUSIC」。引退当日の花火大会は出演予定がなく、ファンの前に姿を見せるのはこの日が最後。約1万人のファンが駆けつける中、平成の歌姫は収容3500人の会場で最後の歌声を響かせた。

 終演を告げるアナウンスをかき消すように奈美恵コールがこだましても、再び安室がステージに姿を見せることはなかった。最後の舞台に選んだ故郷・沖縄で、3500人のファンに向けて「今日この会場に来て下さった皆さん、本当に本当にありがとうございました! ありがとうございました~!」。そう言うと、手を振って笑顔でステージを後にした。

 涙は最後までなかった。通常ライブのアンコールのような胸に公演ロゴの「I★music!」が入ったTシャツに赤いブーツ。ステージ写真や歌唱曲などは主催者側の意向で後日の情報解禁となり、この日の段階では非公表となったが、登場した時の満面の笑みのまま40分、8曲を歌い上げた。

 6月3日に東京ドームでファイナルを迎えた5大ドームツアーは涙、そして笑顔で「9月16日以降、私がこうしてステージに立つことはありません」と別れを告げた。安室にとってライブとは「大きな勇気をもらい、大きな喜びをもらえる場所」。そのライブは「ドームで終わり」という思いがあったようだ。1年前に電撃引退を表明した際には「私らしく2018年9月16日を迎えたいと思います」と語った。最後は楽しく―という思いを形にしたのが、この日の数組のゲストを招いた「音楽イベント」だった。

 16日には「―HANABI SHOW」が行われるが、安室の出演予定はない。昨年は隣接する野外特設会場で2日間で5万2000人を動員する25周年記念ライブを行ったが、20周年の12年は台風余波で公演を中止した。会場外にはチケットを持たない約1万人のファンも駆けつける中で収容3500人の会場は、天候を考慮した苦渋の決断だったかもしれない。

 引退発表後、その後の人生について「その先も冒険」「一つの通過点」と語り、具体的なことは何も明らかにしないまま、この日を迎えた。14歳でデビューしてから四半世紀を走り続けてきた。自身が見据える第二の人生に向けて、絶頂期での引退という美学を貫いた安室奈美恵が、歌手人生にピリオドを打った。

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