内田裕也、妻・樹木希林さんに本名で呼び掛け「啓子ありがとう　見事な女性でした」

　１５日に死去した女優の樹木希林（きき・きりん、本名・内田啓子）さん（享年７５）の夫でミュージシャンの内田裕也（７８）が２０日、所属事務所を通じてコメントを発表した。

　１５日の逝去から５日―。ショックのあまり沈黙を続けてきた内田が、書面で樹木さんへの思いをつづった。

　最期をみとることはできなかったが、１６日に樹木さんの自宅を訪れ無言の対面を果たし「最期は穏やかで綺麗（きれい）な顔でした。啓子　今までありがとう」と感謝。２０１４年のスポーツ報知のインタビューでは、照れもあってか樹木さんを頭文字の「ＫＫさん」と呼んでいたが、本名の「啓子」と天国の樹木さんに呼び掛けた。「人を助け　人のために祈り　人に尽くしてきたので　天国に召されると思う。おつかれ様。安らかに眠ってください」と続け「見事な女性でした」と締めくくった。

　内田は、親交の深かったジョー山中さん（享年６４）、安岡力也さん（享年６４）、桑名正博さん（享年５９）らが亡くなった際の追悼コメントでも決めゼリフの「ロックンロール」は使わなかった。この日も、短い言葉に深い悲しみをにじませた。

　樹木さんとは１９７３年１０月に結婚したが、同居したのは最初の約１年半だけ。８１年には内田が離婚届を提出したが、樹木さんが裁判所に離婚届の無効を訴えて認められるなど、つかず離れずの独特な夫婦関係を築いてきた。１７日に都内の斎場で営まれた密葬に参列した際、報道陣からコメントを求められたが語ることはなく、同行した女性スタッフが「（裕也は）ショックを受けていて、気持ちを整理して後ほどコメントします」と話していた。

　３０日には東京・港区の光林寺で葬儀が営まれるが、発言が注目される。

　◆内田裕也コメント全文

　最期は穏やかで綺麗な顔でした。

　啓子　今までありがとう。

　人を助け　人のために祈り　人に尽くしてきたので　天国に召されると思う。

　おつかれ様。安らかに眠ってください。

見事な女性でした。

　内田　裕也　平成３０年９月２０日