記憶障害でリハビリ中の曙、花田虎上と再会し笑顔取り戻す「一緒に両国の土俵に上がろう」

スポーツ報知
花田虎上

 TBS系「今夜解禁!ザ・因縁」(後8時57分)が28日、放送され、心不全で一時は意識不明となり、入院生活を余儀なくされている元横綱でプロレスラーの曙(49)を、かつてのライバル、元横綱・3代目若乃花のタレント・花田虎上(47)が見舞ったシーンが公開された。

 曙は、昨年4月11日に福岡でのプロレスの試合後にホテルで胸を刺すような痛みに襲われ、翌朝、病院に行くと、心不全で意識不明の重体となり、緊急入院。心臓が37分間停止したという。全身チューブにつながれ、クリスティーン麗子夫人は「泣きましたね」と振り返った。

 病気の影響で1年半前は210キロあった体重が、140キロまで減少し、さらに、記憶障害で会話もおぼつかない状態に。夫人によると、長男と次男のことを「弟たちだと思ってたんです」という。毎晩、夫人が世話をしていても曙は昨夜のことを「覚えてない」と言う。

 看護師の呼びかけにも無反応のことがあり、夫人が、食べ物を砕いて食べさせている。移動は寝たままベッドごと。立ち上がるには、4人がかりで、ベルトに吊るさなければならない。足は骨が浮いて見えるほど細くなってしまい、歩くという動作を覚えていなかった。

 花田虎上は「僕はそういうことを、信じないんで、実際に会うまでは」と言って病院へ。花田が病室に入るなり、曙は首を浮かそうとした。そして「お疲れ様です」と花田に向かって言った。「よかった。わからないかと思ってた」と言う花田に「わからないわけないじゃない」と笑顔を浮かべる曙。

 対戦成績について曙は「五分でしょ」と話した。曙が18勝で若乃花が17勝だった。花田は「僕が1個負けてるもん、1個勝たないと」と言って笑った。現役時代の20代の頃、六本木のハードロックカフェに誘った曙を花田が「情が出ちゃうから」と、あえてすっぽかしたことも、曙は覚えていた。「(また)一緒に両国の土俵に上がりましょうよ」と言う花田に曙は「その前に飲みに行こ」と約束し、車イスに乗って、全力でリハビリに取り組む姿を披露していた。

 折しも、元横綱・貴乃花の貴乃花親方(46)の退職騒動の渦中での放送になった。1993年名古屋場所では、優勝決定巴戦を戦った曙、貴乃花、若乃花が、平成最後の秋に新たな人生を歩もうとしている。

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