内田裕也、樹木希林さん死去後初の肉声「こういう時こそ、ちゃんと出演するのがロックンロール魂」

スポーツ報知
エキストラに押されて車いすで登壇した内田裕也(カメラ・小泉 洋樹)

 ロックミュージシャンの内田裕也(78)が9日、都内で米映画「アンクル・ドリュー」(11月9日公開)のジャパンプレミアに出席した。先月15日に妻で女優の樹木希林さん(享年75)が全身がんのため死去後、初めて肉声で心境を語った。

 樹木さんの本葬儀から9日。内田はエキストラ5人に押されて車いすで登壇し、胸に「69(ロック)」の番号が入ったオレンジ色のユニホーム姿であいさつした。「家族に不幸がありまして、まだ(気持ちでは)3日もたってないので、ちょっと元気がないように思えますけど、こういう時にこそ、この映画のプロモーションに出ると約束したので、ちゃんと出演するのがロックンロール魂と思ってやって来ました」。時々声がかすれ、裏返りながらも気丈に語った。

 内田は、樹木さんが亡くなる2~3日前に今回のイベントの出演オファーを受けた。3人の孫を持ち、ロック歌手として活躍し続ける“レジェンドお爺(じい)さん”としての起用。妻の死去に加え、体調が万全ではない中、「お爺さん」が活躍する同作に共感した本人の意向で予定通り出席した。

 イベント出席は、昨年10月の京都国際映画祭の開幕セレモニー以来1年ぶり。伝説のバスケ選手だったお爺さんが若者らとストリートバスケ大会に挑む同作を8日に見たそうで、「全編ロックンロールで躍動感あふれる映画。ハンパない映画だと思ったので、ぜひ見てください」と熱くPR。最後は「俺が真剣にオススメする映画です。バスケットボール、ロックンロール!」と決めゼリフで締めた。

 逝去から5日後の先月20日には、書面で「最期は穏やかで綺麗(きれい)な顔でした。啓子 今までありがとう」とコメント。同30日に都内で営まれた樹木さんの本葬儀では喪主を務めたが、最後まで言葉を発していなかった。内田は11日開幕の京都国際映画祭で14日に舞台あいさつを行う予定。悲しみを抱えながら仕事にまい進していく。

 ◆留学中の孫UTA「スターになる」

 バスケを題材にした同映画にちなみ、内田はバスケットボールに励む孫でモデルのUTA(21)に期待を寄せた。身長190センチで米国の大学でバスケ選手として活動中のUTAに「まだ実力は大したことないけど、身長は2メートルを超してルックスも本木雅弘と内田裕也の血を引いてるので背も高くて、スタイルもよくて」と絶賛。「バスケはルックスだけじゃないけど、やはり花形プレーヤーになる環境は整ってる。必ずや今までにないスターになってくれると確信してます」とエールを送った。

 ◆内田裕也経過

 ▼9月14日深夜 容体が急変した樹木希林さんに電話越しで名前を呼び掛けた。

 ▼15日 樹木さん死去。

 ▼16日 正午頃、樹木さんの自宅を弔問。無言の対面となった。

 ▼17日 密葬に参列。樹木さんのあごの骨を持ち帰った。

 ▼20日 追悼コメントを書面で発表し、「見事な女性でした」。

 ▼30日 本葬儀で喪主を務めた。体調を考慮し、長女・也哉子が代理であいさつ。

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