瀬央ゆりあ“全力闘球”で初のバウ単独主演を果たす!

2018年10月11日6時0分  スポーツ報知
  • 好きな文字「芯」のごとく、バウホールで芝居の“中心”に挑む宝塚歌劇星組スター・瀬央ゆりあ

 宝塚歌劇星組の瀬央(せお)ゆりあが、兵庫・宝塚バウホールで11日に開幕する「デビュタント」(作&演出・正塚晴彦、22日まで)で初のバウ単独主演を果たす。入団10年目にして波に乗ったニュースターは、今夏に上演した「New Wave! ―星―」に続く2作連続のセンターに「『男役十年』といわれる年に機会をいただき、タイミングに恵まれています。大変だけど、率直にうれしい」と大きな目を輝かせている。(筒井 政也)

 強い目力から充実感が伝わる。激しく歌い踊ったショー「New Wave!」の終演から、わずか1日休んだだけで稽古に突入したが「休演日感覚(笑い)。でも1日寝ればどうにかなるタイプ」と、タフな心身で芝居の主人公に臨む。

 「肩に力の入っていない男。私としては新境地」と称すイヴが、社交界デビューを通じて様々な人々から刺激を受けて成長する物語。男爵家で裕福に育った青年だが「自分の中では『何かが足りない』」。2007年に音楽学校に入学する前と、入団からの数年間とも重なる部分があるという。

 元々、歌劇に憧れた訳ではない。「進路は大学に入ってから決めればいいか…」と考えていたが、中学時代、かつてのピアノ教師との偶然の再会が運命を変えた。

 宝塚好きの先生の導きで夢の世界を知り、門をたたくが不合格。「一次試験で落ちて火が付いた。この道に行きたいのかは分からないけれど、落ちたのが悔しくて(笑い)。自分に負けるのが常に嫌」。3度目の受験でやっと桜は咲いた。

 だが、入団後も出番は少なく「月日の流れるのが遅く、1年が長かった」と苦悶(くもん)の日々だったが、11年、轟悠主演の専科公演「おかしな二人」が転機に。稽古を見学しただけで、ここも出演はできなかったが「お芝居って楽しいかも。舞台を見たいんじゃなく立ちたいんだ、と」。またも逆境で光を見つけた。

 月組・愛希れいからトップ娘役を3人輩出し、同じ星組の礼真琴、花組・柚香光(れい)が2番手を務める“花の95期生”。逸材が早くから抜てきされたが「あまりにも(差が)開きすぎて、追いつかなきゃ!っていうのはなかった。比べてもしようがない。みんな仲がいいので、分からないところは親身になって教えてくれたり。この期じゃなかったら、もう辞めていたかも」。

 タイミングと縁に支えられ、努力も実らせて、昨年は「阿弖流為(アテルイ)」(17年)で同期・礼の、今年の「ドクトル・ジバゴ」では轟の敵役として堂々渡り合うまでに。「正塚先生が音楽学校の最後に『絶対に腐るなよ。腐ったら終わりだから』とおっしゃって。初主演の作品を、その正塚先生に書いていただくのは感慨深い」。負けず嫌いが示す恩返しのステージだ。

 芸名通り、瀬戸内海の中央=広島出身。「カープ、応援していますよ! 強いですからね。父はなぜか巨人ファンですが(笑い)」。2016年に25年ぶりのセ・リーグVに導いて引退した黒田博樹投手の「男気が好き」。新人公演を卒業した年から3年連続で優勝している赤ヘル軍団と共に、自身も“頂点”を目指す。

 ◆瀬央 ゆりあ(せお・ゆりあ)6月15日生まれ。広島県広島市出身。2009年4月「Amour それは…」で初舞台。95期生。星組配属。15年、新人公演ラストイヤーの入団7年目に「ガイズ&ドールズ」の新公初主演。18年8、9月に1期下の紫藤りゅうとのWセンターで「New Wave! ―星―」で宝塚バウホール初主演。身長172センチ。愛称「せおっち」「なおみ」。

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