井浦新、若松孝二さんを演じ「役者人生で起きるとは思っていなかった」

スポーツ報知
舞台あいさつに登壇した(前列左から)柴田鷹雄、上川周作、外山将平、伊島空、タモト清嵐、藤原季節、白石和彌監督(後同)井上淳一氏、中澤梓佐、山本浩司、井浦新、大西信満、高岡蒼佑、岡部尚

 俳優の井浦新(43)、高岡蒼佑(36)が13日、都内で行われた出演映画「止められるか、俺たちを」(白石和彌監督)初日舞台あいさつに登壇した。

 映画「キャタピラー」などで知られ、2012年に交通事故で死去した映画監督の若松孝二さん(享年76)が設立した若松プロダクションの再始動第1作目。60~70年代の若松プロの創成期を描く青春作だ。

 08年、ベルリン国際映画祭で最優秀アジア映画賞を受賞した若松監督の「実録・連合赤軍 あさま山荘への道程(みち)」など5作品でタッグを組んだ井浦が、「止められるか―」で若松監督役を務めた。同作のTシャツを着用して登場した井浦は「恩師を演じることが役者人生で起きるとは思っていなかった。実体験に基づく自分だけの若松監督を芝居を通して皆さんに届けたことをうれしく思う」と笑顔。

 若松プロの次回作にも期待を寄せた。「まだまだ見たいですよね?」と客席に問いかけると、大きな拍手が。白石監督に「監督、見たいそうですよ」と念押しすると、白石監督は「もちろんでございます」と力を込め、会場には歓声が響いた。

 若松プロ出身で、「17歳の風景 少年は何を見たのか」など5作品の助監督を務めた白石監督は天国の若松監督について「『お前何やってんだ、ばかやろー!』と満更でもない顔で怒っていると思う」とニヤリ。「初日を迎えられて感無量。若松プロの映画には、はなからカメラを止めるという選択肢はありません!」とタイトルにちなんでアピールした。

 一方、若松さんの遺作「千年の愉楽」(13年)に出演した高岡は「井浦さんの演じた若松監督が愛情深くて感動した」と絶賛。井浦は「ありがとう」と叫んで大喜びした。

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