松本人志、ドタキャンの沢田研二に「これ芸能界あるある。イベンターのプロ意識はどうなるんだ」

スポーツ報知
沢田研二

 ダウンタウンの松本人志(55)が21日放送のフジテレビ系「ワイドナショー」(日曜・前10時)に出演し、17日にさいたまスーパーアリーナで開催予定だった公演を開演直前に中止した歌手の沢田研二(70)について「これ、芸能界あるあるですよね。僕らも当然、コンサートなんかやらないですけど、スタッフが、これでなんたらかんたらって楽屋来てお願いされて、ボクね長い経験で分かるから、それ多分、うまくいかないですよって言うと、いや大丈夫です、絶対こっちが何とかするんで、ホンマやろな?って言っていざフタ開けたら、すみませんって。これあるよね」と見解を示した。

 その上で今回の問題について松本は「お客さんが集まらないって実は大分、前から分かっていたはずなんですよ。それを黙っていたんですよ。多分、当日に分かっても、さすがにやめないだろうと高をくくっていた、踏んでた感じも僕は嫌ですし。プロならちゃんと歌えよっていう意見もあるかもしれないけど、プロを言い出すならイベンターのプロ意識はどうなるんだっていう話になるんですよ」と指摘した。

 さらに「プロなら約束したんならちゃんと満杯にしたってくれよっていうね。それができなかったのに、なんでこっちはプロ意識をそこで追及される」と投げかけ、ガラガラの客席でのコンサートだと「絶対、パフォーマンスできないですよ」と示した。

 続けて「ガラガラのままね、ジュリーがね、プロとしてやるよって、やったらやったでね、絶対どっかの週刊誌がジュリーのコンサート客ガラガラって悪意を持って書くからね。やっても地獄、やらなくても地獄なんですけど、どうせやるなら自分の意志貫いた方がいいもん」と持論を展開し、今回の問題で松本自身、沢田のコンサートを今後「ちょっと見に行きたくなったもん」と漏らしていた。

 同ライブは17日午後5時開演予定だったが、4時頃に急きょ中止がアナウンスされた。会場入り口に貼られた紙には手書きで「契約上の問題が発生した為(ため)」と理由が記されていたが、沢田は18日に取材に応じ「動員に関する契約上の問題だった」と話した。「僕にさいたまスーパーアリーナでやる実力がなかった。本当に申し訳なく思ってます」と頭を下げ、「お客さんは『来てんねんから、やれよ』と言うのは分かる。甘いけど、僕はお客さんを信じてる。今回はお客さんに甘えさせてもらい、僕の意地を通させてもらいました」と説明していた。

 同会場は客席が可動式で、ライブ規模によって約1万人から最大3万7000人まで収容可能。事前に所属事務所とイベンター会社から集客状況を「9000人と聞いていたが、実際は7000人だった」と知らされた。リハーサルでモニターを見た時、座席が置けるのに置いておらず、観客が座れないように客席がつぶされているブロックが「6か所くらいあった」ことに腹を立てた。

 沢田は「客席がスカスカの状態でやるのは酷なこと。無理だよ。僕にも意地がある」と最終的に自身で中止を決めた。だが、開場時間の午後3時半まで事務所、イベンターから開催を懇願され、押し問答に。最後はらちが開かず、「今回はできませんと1分でも早くお客さんに伝えてほしかった。僕が帰らないと収まらないならと、3時45分くらいに帰った」という。

 中止を決断した自身について「僕は特殊な方だと思う」と沢田。これまでも東北、中国地方などでは集客が少ない中でライブを行ったこともあり、事務所やイベンターに「ライブをやるなら満員にしてくれ、無理なら断ってくれといつも言ってる」。現在70歳で「あと10年はやる気持ちだけど、こんな調子ではどうなるのか心配」と心境を吐露した。

 同ライブは振り替え公演を行う方向で事務所、イベンター会社と話し合いを進めており、「来年5月から始まるツアーまでに会場を探したい」とした。

芸能

×