沢田研二、ドタキャン騒動後初公演で満員1200人に「ごめんね」「僕はやっかいな人間」

スポーツ報知
ステージで騒動を謝罪した沢田研二(17年1月の公演から)

 17日に開催予定だったさいたまスーパーアリーナでの全国ツアーのコンサートを開演直前に中止し、騒動になっていた歌手の沢田研二(70)が21日、大阪狭山市のSAYAKAホールで騒動後初の公演を行った。満員の約1200人を前に「僕はやっかいな人間」「不快な思いをさせた」と謝罪した一方で、「スーパーアリーナを満杯にする新しい目標ができた」と前を向いた。また、スーパーアリーナの代替公演を来年1月5日と2月7日、同じさいたま市のソニックシティ大ホール(2505席)で行うことが内定した。

 13日の長野・松本公演以来8日ぶりで、騒動から初のステージ。映画「魔界転生」で演じた天草四郎のような襟の衣装で登場した沢田は2曲目の「彼女はデリケート」を歌唱後、「心配していただいてありがとう。この通りピンピンしております。元気です」とあいさつ。空席なしの客席に向けて「…ごめんね」と頭を下げると、約9分間にわたり、謝罪と決意表明のMCを行った。

 スーパーアリーナ公演は「9000人と聞いていたが、実際は7000人。席がスカスカの状態でやるのは酷なこと。僕にも意地がある」と独断で中止を決めた。当日を振り返り、「自分でも思います。僕はやっかいな人間」と認めつつも、「神経に違和感を覚え、心が揺れ、循環器が循環せず、体幹が大きくブレた」とショックを受けたことを吐露。「僕はブレない男なんかじゃない。でも、その度に乗り越えようという気持ちが沸いてくる」と、闘志に火がついたことを説明した。

 スーパーアリーナへの来場者には「不快な思いをさせたのは事実。すべて沢田研二の責任」と謝罪を忘れなかったが、「それ以外(キャンセル)の方法も知っているが、立ち止まって、音楽人生の一つのポイントにしようと、“旗”を掲げたんです」と決断に至るまでの心情を告白。「白旗ではなく情熱の赤い旗。もう一度、スーパーアリーナを満杯にする目標ができたことをうれしく思います。70歳ですから見果てぬ夢になるかもしれませんが、その日を目指して努力することはいけないことだとは思いません」と決意を表明すると、ファンから盛大な拍手が送られた。

 その後は「いつも通りやっていいですか? おおきに!」と通常モードに。往年のヒット曲は「カサブランカ・ダンディ」(79年)とアンコールの「ヤマトより愛をこめて」(78年)の2曲しかなく「ごめんなさい。ご了承ください」と断りを入れたが、3月に発表した4曲入りシングル「OLD GUYS ROCK」の収録曲など18曲を熱唱。「まだ伸びしろはあるはず。あと10年は頑張りたい」と話し、最後は「ジュリーでした」と観客に投げキッス。黄色い声援に応えていた。

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