ASKA「おまたせ~」5年8か月ぶりライブでIKKOものまね
歌手のASKA(60)が5日、東京国際フォーラム・ホールAで全国ツアーの初日公演を行った。コンサートを行うのは5年8か月ぶりで、2014年9月に覚醒剤取締法違反などで有罪判決を受けて以来初めて。
冒頭、オーケストラ63人の前に登場したASKAは、割れんばかりの大声援に右手を上げて応えた。3曲目を歌い終え、「おまたせ~。どんだけ~。まぼろし~」といきなりタレント・IKKO(56)のモノマネで両人さし指を振ってシャウト。「ユーチューブを見てたら目に飛び込んできて、楽屋でやってたらウケたんで今日はこれしかないと思った」と笑わせた。
ファンからの「おかえり!」の声援には「その通り!」と上機嫌。再出発のステージに「いろんな意味で自分の中で形となっていきます。我々と同じ空間を最高のものにして、同じ出口に一緒に出ていけたら」と独特の表現で一体感を呼び掛けた。
音楽ブランド・ビルボードのプロデュースによるポップス、ロックとクラシックを融合したライブ。CHAGE and ASKA(活動休止中)の「熱風」で始まり、「はじまりはいつも雨」などソロ曲、「SAY YES」などチャゲアスの曲も含め計17曲を披露し、満員の観客5000人を魅了した。
自身のライブ開催は13年3月のソロ公演以来、5年8か月ぶり。ステージに立つのは16年10月に福岡で自身のバンドメンバーのライブに飛び入り参加して以来。東京国際フォーラムでは、薬物事件で活動自粛中だった14年4月に玉置浩二(60)のライブに出演して、2人で「SAY YES」を歌って以来だ。
9月27日午前0時で4年の執行猶予期間が明け、10月からリハーサルを重ねた。体をのけぞらせながらブランクを感じさせないパワフルな歌声で、歌手・ASKAの復活をアピールした。
10月にベスト盤、今月21日にはリミックスアルバムを発売。今ツアーは12月まで全11公演。来年2月からバンドツアーを行うなど精力的に活動していく。
◆ASKAの事件経過と復帰までの経緯
▼2013年10月10日 週刊誌の薬物不正使用疑惑報道(同年8月)で活動自粛を発表
▼14年5月17日 警視庁が覚醒剤取締法違反(所持)容疑で逮捕
▼6月17日 東京地検が同法違反(使用)などの罪で起訴
▼同27日 同法違反(所持)などの罪で追起訴
▼8月28日 東京地裁の初公判で起訴内容を認める
▼9月12日 東京地裁で懲役3年執行猶予4年(求刑懲役3年)の判決。後に確定
▼16年1月9日 ブログに9万字超えの長文を掲載し、音楽活動再開を宣言
▼11月28日 警視庁が覚醒剤取締法違反(使用)の疑いで逮捕
▼12月19日 嫌疑不十分で不起訴処分になり釈放
▼同24日 ユーチューブで新曲「FUKUOKA」を公開
▼17年2月15日 地元・福岡市のローカル番組で、薬物事件で逮捕後初のテレビ生出演
▼7月24日 元アナウンサーの妻・洋子さんと6月に離婚したことを報告
▼8月16日 都内のスタジオで楽曲「未来の勲章」のミュージックビデオ撮影を公開
▼18年9月 4年間の執行猶予期間を終える