古舘伊知郎氏「しゃべり一本で自分出したい」12月に下北沢でノンストップ独談

スポーツ報知
今年5月に行ったトークライブでは時事ネタも絡め、休憩なしで駆け抜けた

 フリーアナウンサーの古舘伊知郎氏(63)が12月26、27日に新シリーズのトークライブ「戯言(ざれごと)」を東京・下北沢駅前劇場で行うことが11日、分かった。

 古舘氏は2000年まで「俺にもしゃべらせろ」と題したトークライブを行ってきたが、今年5月、18年ぶりに同ライブが復活。「戯言」は「俺にも―」の第2章にあたるライブで、今後も年2、3回のペースで行っていくという。

 このほど取材に応じた古舘氏は、本番さながらのトークを展開。「テーマを決めて、作り込む『トーキングブルース』とは違って、話す順番も決めずデレっと散逸にしゃべるのが『戯言』。舞台上で感じる孤独、目を閉じているお客さんに『寝ているんじゃないか』という被害妄想や誇大妄想を持つこと、体内時計は疲れているのにまだ続けていこうという意識。自分は、自分未満でも自分以上でもないということを、トークライブは見つめ直させてくれる」と、“しゃべり一本”で舞台に立つ意義を語る。

 会場は定員150人の小劇場だが「この位のキャパだと息づかいが分かって、お客さま主役でライブを作るという原点を知る場所」と、これも古舘氏のこだわりだ。出演中のTBS系「下町ロケット」(日曜・後9時)の撮影は年末まで続くため並行しての準備となるが「せりふを必死に覚えている合間にネタを考えるのは楽しいものです」と前向きに捉えている。

 身の回りの話から時事問題、昔話、下ネタまで、なんでもありの2時間半。「働き方改革のなか、編集のことを考えて取れ高を気にする、というのが今のテレビのあり方。それがいいとか悪いとかではなく、僕は苦手意識がある。全責任は自分にあるのみ、しゃべり一本で自分を出したいというのは、テレビの反動なのかもしれません」。編集なし、ノンストップの「戯言」で、再び伝説を作る。

 古舘氏は、最近のテレビ事情についても語った。毎回15%前後の高視聴率を続けているNHK「チコちゃんに叱られる!」については「説教ジジイはノイズだけど『怒られていい人』からなら怒られたい。テレビの中から怒られる、そのファンタジーがちょうどいいのでは」と分析する。

 また、日本テレビ系「news zero」に新加入した有働由美子キャスター(49)に対しては「『報道ステーションを』始めたばかりの僕なんかとは比べものにならないぐらい完成品で、進行もイジリも本当にうまい」とたたえ、「完璧だからこそ、壊すのは難しい。スクラップ・アンド・ビルドを繰り返すサグラダ・ファミリアになったらもっとすごくなる」とさらなる大化けに期待した。

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