ＢＴＳ、今度はナチス帽…原爆ＴシャツでＭステ出演中止のさなか、東京Ｄ公演は開催予定

　原爆がプリントされたＴシャツを着用したことが議論を呼び、９日のテレビ朝日系「ミュージックステーション」（金曜・後８時）の出演が中止になった韓国の人気男性グループ「ＢＴＳ（防弾少年団）」について、米ユダヤ系団体「サイモン・ウィーゼンタール・センター」は１１日（日本時間１２日）、グループが過去にナチスをあしらった帽子の着用やコンサートで掲げる演出があったとして非難した。同団体の責任者は「ＢＴＳは日本とナチスの被害者に謝罪すべき」と強調した。

　「原爆Ｔシャツ」騒動の渦中にあるＢＴＳに、さらなる問題が勃発した。第２次世界大戦下、極端な国家社会主義を掲げ、ユダヤ人などを大量虐殺するなどしたナチス・ドイツを想起させる振る舞いがあると指摘された。

　同センターは公式ホームページで声明を出し、ＢＴＳがナチス親衛隊の記章をあしらった帽子をかぶったり、コンサートでナチスのような旗を振る演出があったと主張。インターネット上などでは、原爆Ｔシャツ騒動後、一般のネットユーザー間でＢＴＳのメンバーが１４年に雑誌のグラビアでナチス風の帽子を着用している写真や、１７年のコンサートの演出でナチスのような旗を振る動画などが拡散されていた。

　エーブラハム・クーパー副所長は「原爆被害者をあざけるＴシャツの着用は、過去をあざけるこのグループの最新の事例にすぎない」と述べ「ＢＴＳは日本の人々とナチスの被害者に謝罪すべきだ」と強調した。また、こうしたデザインの使用を放置すれば若い世代が歴史の教訓を忘れることを助長しかねないとし、ＢＴＳの所属会社にも公式な謝罪を求めた。

　ＢＴＳはＫ―ＰＯＰ史上初めて全米１位を獲得するなど米国でも人気のグループ。日本での人気の勢いも衰えておらず、１５日にはドキュメンタリー映画が日本で公開初日を迎える。１３日発表のオリコン週間シングルランキングでは最新曲「ＦＡＫＥ　ＬＯＶＥ／Ａｉｒｐｌａｎｅ　ｐｔ．２」は初週４０万枚以上を売り上げ初登場首位を獲得。年末に向け、日本のテレビ番組にも出演予定だったが、原爆Ｔシャツ問題で、出演はほぼ絶望的となっている。

　現在メンバーは来日中で１３、１４日に東京ドーム公演、１７、１８日に個別握手会を控えている。関係者によると、いずれも行う予定という。

　◆ＢＴＳ（防弾少年団）　韓国の７人組男性グループ。リーダーは２４歳のＲＭ（アールエム）でラップを担当。ＪＩＭＩＮ（ジミン、２３）はリードボーカル、リードダンサーで「原爆Ｔシャツ」を着ていたことで注目された。リードラッパー、メインダンサーはＪ―ＨＯＰＥ（ジェイホープ、２４）。サブボーカルのＪＩＮ（ジン、２５）は建国大卒。ＳＵＧＡ（シュガ、２５）はリードラッパーで「くまモン」が大好き。ＪＵＮＧ　ＫＯＯＫ（ジョングク、２１）はメインボーカル、リードダンサー。Ｖ（ヴィ、２２）はサブボーカル担当。昨年の米映画情報サイトで「世界のハンサム１００人」の１位に輝いた。