向井地美音、私が映画やテレビに出ることでAKBに興味を持ってもらえたら… 異色の芸能ストーリー

2018年12月1日16時0分  スポーツ報知
  • 充実した表情で芸能生活を振り返る向井地美音(カメラ・能登谷 博明)
  • 刑事役に初挑戦し、黒のスーツ姿で大人っぽい表情
  • 七五三の着物姿で撮影したプライベートショット
  • 「アンフェア」に出演していた頃。愛らしい笑顔でアイドルとしての片りんを見せている

 AKB48の向井地美音(20)は、子役からのセカンドステージがアイドルという異色の存在だ。8歳の時にフジテレビ系ドラマ「アンフェア」(2006年)で篠原涼子(45)演じる主役の娘役として注目。一時期、芸能界を離れたが、AKB48の研究生オーディションに合格して13年に再デビュー。現在放送されているBSフジのドラマ「警視庁捜査資料管理室(仮)」(月曜・後11時)では刑事役に初挑戦。「AKB愛」を胸にアイドルとして活動しつつ、原点である演技にも意欲を見せている。

 物心がつく前から芸能活動を始めた向井地は8歳で「アンフェア」に出演。ある事件のトラウマで声が出せなくなる難しい役どころを見事に演じ、感動を呼んだ。

 「最近でもAKBの握手会に『アンフェア』の頃から見てくれているファンの方が来てくれたり、覚えてくれている。うれしいことです。でも、当時は毎日が楽しくて仕事という感覚はなかったんです」

 「アンフェア」のほか、織田裕二(50)主演の映画「躍る大捜査線 THE MOVIE2 レインボーブリッジを封鎖せよ!」(03年)にも出演。その後、「普通の女の子として過ごしたい」と小学5年で芸能活動を休止するが、中学時代に運命的な出会いが訪れた。

 「AKBにハマってしまって、特にかわいくて面白い小嶋陽菜さんが大好きで。最初は友達の影響だったけど、いつの間にか私が一番のファンになって。秋葉原のAKB劇場に公演を見に行ったり、握手会に参加したら元気をもらえて、中学時代はどっぷりAKBファンとして過ごしました」

 高校入学を機に一念発起。オーディションを受け、見事に合格。晴れて憧れのAKBメンバーに。日本武道館公演や5大ドームツアーなど大舞台も経験。卒業を発表した大島優子から「ヘビーローテーション」の後継センターに指名され、一気に注目された。

 「すごくうれしかったですね。私の人生が変わった瞬間です。それまで自分がAKBメンバーという自覚を持てなかったんですけど、それからシングル曲の選抜メンバーに選ばれたり、チャンスをもらえるようになりました」

 アイドルとして歌やダンスに奮闘していると予期せぬ知らせが舞い込んだ。映画「アンフェア the end」(15年)の出演オファーだ。9年ぶりに篠原と再会した。

 「篠原さんは、本当にお母さんのような存在。『大きくなったね、みおんたん』って当時と同じ呼び方をしてくれた。成長した姿を見せられて良かった。いつかまた共演してみたい」

 20歳にしてキャリアは早くも15年以上。「演技経験が豊富」と思われがちだが、それがコンプレックスになったことも。

 「子役時代は緊張なんてしなかったし、悩むこともなかった。でも、AKBに入ってから『演技ができて当たり前だよね』とハードルを上げられてしまって、プレッシャーに押し潰されそうで一時期は『女優の仕事なんてやりたくない!』と本気で思った(苦笑い)」

 それを一変させたのが、ドラマ「警視庁捜査資料管理室(仮)」だ。「踊る―」シリーズを手掛けた本広克行氏が総監督を務めるなど、子役時代を知るスタッフがそろい、向井地の役名も当時と同じ柴田里香子。「踊る―」に出ていた少女が大人になって警視庁に就職したという設定だ。

 「刑事役はもちろん、社会人の役も初めて。それも15年後くらいに同じ役をできるなんて思ってなかった。これまで頑張ってきて良かった。人生に無駄なことはないですね。それで自分の原点を思い出した。改めて演技の仕事は楽しいなって思えるようになりました」

 黒のスーツでビシッと決めて、大人っぽい雰囲気に。そのままアイドルを卒業して女優に転身か!?と思うと、そうではない。

 「演技のお仕事はもっとやりたいけど、卒業は全く考えてません。恋愛経験はないし、小学校6年以来、好きな人もいないので、恋愛禁止も気になりません。私がドラマや映画に出ることで、AKBに興味を持ってもらえたら、うれしい」

 今年3月、グループに関する知識を競う「AKB48グループ センター試験」で1位に輝くなど、「AKB愛」は誰にも負けない。

 「歌もダンスもトークも、何か特別に秀でているわけではないんです。『器用でそつなくこなすね』って言われるけど、アイドルとしての武器がない。だから、AKBに対する思い、愛では誰にも負けない結果を見せたかった」

 シングル曲「翼はいらない」(16年)でセンターを任されるなど次世代エースの呼び声も。一方で新たな思いも芽生えている。

 「自分はセンタータイプではないと思うんです。前田敦子さんや大島優子さんはオーラがあったし、そういう人がやるべき。今で言うと、ゆいゆい(小栗有以)が一番、ふさわしいと思う。ゆいゆいみたいに頑張っていて、輝いてるメンバーがセンターに立ってほしい。私はいつか総監督になって、まとめ役としてグループを支えていきたい」

 最近では2代目総監督の横山由依(25)から相談される機会が多く、コンサートの演出などにアイデアを出すこともある。

 「横山さんは365日、いつもAKBのことを考えている人。そこは私も同じ。休みの日にも同期メンバーと一緒にライブのDVDを見たり、話しているのが楽しい。メンバーはとても大切な存在で一生、付き合っていきたい」

 前田敦子、大島優子ら絶大な人気を集めた先輩メンバーが次々に卒業。ここ数年は乃木坂46、欅坂46の坂道グループが人気を集め、AKBは押され気味だ。

 「坂道グループさんとは文化が違います。AKBは10年以上続いている劇場公演が基本にあって、活動の幅が広い。去年はプロレスにも挑戦しました。最初は単なる番組の企画かと思ったけど、結構本気で後楽園ホールのリングにも上がらせてもらいました。想定外のことが起きたり“何でもあり”で目が離せないのがAKB。その魅力を多くの人に知ってもらいたい」

 芸能界を離れ、目標を失いかけた中学時代に希望を与えてくれたAKBへの愛着は人一倍。誰にも負けない「AKB愛」を心の支えにして、女優業にも貪欲に取り組んでいく。

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 AKB48の新曲「NO WAY MAN」(28日発売)が「アイドルの概念を覆すAKB史上最高難度のダンスナンバー」と話題を集めている。発売前から注目度は大きく、YouTubeで公開しているミュージックビデオ(MV)は、早くも600万回以上を記録している。

 女性ダンスチーム「Fabulous Sisters」のRuuが振り付けを手がけ、自ら「500メートル走ダッシュみたいなイメージ」と表現する激しいダンスが魅力。MV撮影に参加した向井地は「頭を振り乱すような、激しい動きに注目してほしい。これまでのAKBにはない、新鮮な印象です」と手応えを感じている。

 10月に韓国デビューした日韓ガールズグループ「IZ*ONE(アイズワン)」の専属メンバーになることが決まっているHKT48の宮脇咲良(20)がセンターを務め、同じくHKT48の矢吹奈子(17)とAKB48の本田仁美(17)が最前列のポジションを担当することも話題。向井地は2列目を務める。

 乃木坂46、欅坂46の坂道グループの勢いに押され気味のAKB48にとって起爆剤の一曲になりそうだ。

 ◆向井地 美音(むかいち・みおん)1998年1月29日、埼玉県生まれ。20歳。1歳から子役として活動。一度、芸能活動を休止して2013年に第15期研究生オーディションに合格してAKB48入り。14年に「希望的リフレイン」で初選抜。16年「翼はいらない」で初センター。AKB48グループ、乃木坂46、欅坂46、けやき坂46の美形メンバーを集めた坂道AKBでも活動。18年4月期のドラマ「正義のセ」に出演。選抜総選挙は15年から44位、13位、17位、13位。チームA所属。愛称・みーおん。身長150センチ。血液型O。

 

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