初音ミク、初の欧州ツアーがパリでスタート

スポーツ報知
手作りの初音ミクのコスプレ姿でポーズを決めるシャドさん(カメラ・斉野 民好)

 バーチャルシンガー・初音ミクの初の欧州ツアー「HATSUNE MIKU EXPO 2018 EUROPE」が現地時間1日(日本時間2日)、フランス・パリのラ・セーヌ・ミュージカルで行われたパリ公演でスタートした。

 満員のファン、約4000人の「MIKU! MIKU!」の大声援をバックにミクがステージに登場すると、場内の盛り上がりは最高潮に。オープニング曲「千本桜」から「ゴーストルール」「秘密警察」と代表曲3曲を立て続けに熱唱し、ファンの心をわしづかみにした。MCでは「パリの皆さんこんにちは! やっと皆さんと会えてとても嬉しいです。パーティ―はまだ始まったばかりです、準備OK? じゃあ行きましょう!」と流暢(りゅうちょう)なフランス語であいさつ。今ツアーのテーマソング「魔法みたいなミュージック!」など、仲間のキャラクターと共にアンコールを含め、全26曲を歌い上げた。

 手作りのミクのコスプレ姿で来場した北フランスの学生・シャドさん(17)は「彼女の歌声は奇麗でカワイイけどパワフル。新しい価値観を作り上げている」と興奮気味にアピール。初音ミクを企画開発したクリプトン・フューチャー・メディア社(本社・札幌市)の伊藤博之代表(53)は「初めてのパリ公演ですが、ファンの方々の関心の高さを実感しています。今回のツアーでは定番の曲から最新の楽曲まで、バリエーションに富んだセットリストを用意させてもらったので、楽しんでいただければ」と話した。

 パリ公演は国際交流基金とラ・セーヌ・ミュージカルの主催で、日本文化・芸術の祭典「ジャポニズム2018」の一環として開催。日本が世界に誇る「電子の歌姫」のヨーロッパ“初お披露目”とあって、チケット発売開始直後には申し込みが殺到し、サーバーがダウン。公演当日も開演2時間前に数百人が長蛇の列をつくるなど、関係者を驚かせた。ツアーは4日に独・ケルン、8日に英・ロンドンで行われる。

 「MIKU EXPO」は、初音ミクの来訪を熱望する世界各国のファンの声に応えるため、2014年のインドネシア・ジャカルタでの開催を皮切りに、これまでアメリカ、中国、日本、カナダ、メキシコ、台湾、マレーシアの8か国で実施。往年のヒット曲から最新ナンバーまでミクの楽曲を幅広く網羅し、開催地の言語による楽曲やMCを取り入れるなど、バリエーション豊かな演出が人気を呼んでいる。

芸能

×