キングコング・西野亮廣は“仕掛ける”作家

スポーツ報知
MBSテレビ「OF LIFE」で作家としての顔をのぞかせる西野亮廣

 お笑いコンビ「キングコング」の西野亮廣(38)が18日放送の大阪・MBSテレビ「OF LIFE」で、自ら“仕掛ける”作家としての顔をのぞかせる。

 同番組は、ある分野のスペシャリストが、もう一つの才能を発揮する姿を追ったドキュメンタリー番組。ナビゲーターをプロ野球・元広島の黒田博樹さん(43)、VTRナレーションを女優・手塚理美(57)が務めている。

 西野は絵本作家をはじめ、肩書にとらわれない才能で創作活動を行ってきた。今年10月からは3か月連続でジャンルの違う本を出版するという異例の行動を取る。10月に実業家・堀江貴文氏(46)との共著「バカとつき合うな」、11月にKADOKAWAからビジネス書「新世界」、12月には幻冬舎から絵本の最新作「ほんやのポンチョ」を刊行した。

 いずれも大手出版社で、それぞれの本の帯にはライバル社の宣伝も入れた。なかでも「新世界」は、「事前予約した方にはサイン入れます、と言ったら、8300冊予約が来てしまって」と西野。予想外の出来事に、出版社の社員を動員しての大がかりな発送作業になったという。

 書籍の売り上げは13年連続マイナスで、出版業界は不況にあえいでいる。西野は3つの出版社に「出版同盟」という声明文を出し、「小競り合いはやめて“本”に世間の目を向けましょう」と呼びかけた。「月刊KADOKAWA」編集部の大鬼一浩氏は「信頼の高い著者でないと成立しない話」と説明。芸人仲間で芥川賞作家の又吉直樹(38)も「行動力がとてつもない。普通なら居酒屋で話して終わっているだけのことをやってみようとする。めっちゃリスクを背負ってるな、という戦い方をする。カッコええと思います」と認めた。

 「本を書くのも売るのも、どっちも本気」と話し、全国紙に全面広告を出して本の前書きを全文掲載したり、東京のモノレール車両をジャックし、出版3社合同の「出版不況を終わらせる」と書かれた中吊り広告を掲出したり、あの手この手で人々の目を引く策を繰り出す。一貫した攻めの姿勢で、出版業界の常識を変えていく西野の姿勢に迫る。

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