野性爆弾・くっきー、20日放送の「一流チョイス」で全国ネットMCに初挑戦!

奇才ぶりが爆発中の野性爆弾・くっきー(42)が、読売テレビの制作で、きょう20日に放送される日本テレビ系バラエティー特番「一流チョイス」(深夜0時9分)で全国ネットのMCに初挑戦した。各界の一流人の日常に迫る正統派VTRに、奇想天外な“くっきーワールド”が絡みつき「薄い京風のおだしと、濃いしょうゆ味が味わえるようで両得。ドスン! といい視聴率を取ってレギュラー化を」と鼻息も荒い。東京進出丸10年で開花した芸風などについても聞いた。(筒井 政也)
予測不能のスリル感がクセになる芸人だ。番組でも台本通りではなく、高い対応力を発揮。情報バラエティーに規格外の笑いを加えた。最近、司会の経験が増えたが、全国特番は初。「とてつもない深夜でローカルと思っていたので、それを途中で知ったのがよかった(笑い)」。のびのびと、独特の世界観を展開した。
白塗りのものまね、奇っ怪なアートなど、型破りな芸風がウケて、芸歴24年目で今年上半期ブレイク芸人1位に(オリコン発表)。ゲストの関根勤(65)は「いい時代が来たね! 大好きだけど、売れないと思っていた」と喜んだが、くっきーは「それは自分が一番、思っていますね」。
駆け出しの心斎橋2丁目劇場(1999年閉館)時代。若手の総当たり戦で最下位になり「辞めようと思った時期も」。笑いをマイルドにすれば売れるのでは、との業界の声も多かった。「褒め言葉なのか、時代に対応できない愚者扱いなのか…。マイルドの仕方も分からなかったし」と苦笑しつつ「自分を曲げるのはダセェと思ってるので。それが嫌だから貫く。好きなことをやっている、それを今は求めてくれているのかな」。
その言葉の証拠として、番組では2004年の驚きの結婚披露宴映像も流れる。陣内智則(44)が「ブレてないな!」と感嘆したほどで、08年に東京進出してからも「完全にマイペース。気負わず、合わせず」と姿勢は一貫している。
時にシュール(超現実的)とも称されるが「『急に何言うてんねん』という突発的なボケって意外と言わない。かみ砕いて、理にかなったことをしゃべっていますけど。王道だと思います」とキッパリ。その自信通り、「オレ流チョイス」の言葉の瞬発力には定評がある。
それでも「勉強はしてないですね。新しい漫画も読んでいない。小中高時代の漫画、映画、音楽とか昔の知識ばかり」。最も影響を受けたのは「ビー・バップ・ハイスクール」だとか。87年公開の映画「高校与太郎狂騒曲」を例に「志賀勝さんとか、サブキャラクターの立ち方が面白い」と説明。やはりモノの見方が独特だ。
唯一無二の才覚で臨んだ特番が評判ならレギュラー化も期待される。「関東で16%。『M―1』と一緒で、関西は高くて24%。いけるでしょ! みんなが見たいと思えば、その数字になるんですから」と怪気炎。
一方で今後の展望について「未来図ってあんまり描かない。NSCの時は『〇年後を想像しろ』と言われましたけど、それって恥ずかしくないですか? 今を生きてるだけ。研ぎ澄まされたお客さんを集めて、どう広げていくか。そこですね」。新元号時代にも“くっきーワールド”は拡大しそうだ。
◆野性爆弾・くっきー(やせいばくだん・くっきー)本名・川島邦裕(かわしま・くにひろ)。1976年3月12日生まれ。42歳。滋賀県守山市出身。94年4月、NSC大阪校に13期生で入学し、幼稚園時代からの友人・ロッシー(城野克弥、43)とコンビ結成。08年に東京進出。15年に芸名を「くっきー」に改名。17年10月に始まったアートイベント「超くっきーランド」は現在、仙台パルコで23日まで開催中で、来年1月12~27日にはイオンモール神戸南で。身長180センチ、体重80キロ。血液型AB。