郷ひろみ、NHKホール入り口からステージまで100メートル全力 カメラ1台のみ演出 

スポーツ報知
ものまねJAPANらと躍動感あるステージをみせた郷ひろみ。首から律義にホールの入館証を下げている(カメラ・軍司 敦史)

 大みそかの第69回NHK紅白歌合戦(後7時15分)のリハーサルが30日、東京・渋谷のNHKホールで行われた。白組2番手の郷ひろみ(63)は、社会現象となった映画「カメラを止めるな!」を思わせる1カメラ、1カットで、ホール入り口からステージまでを走りながら歌唱する演出を最終チェック。また、最終歌唱者を務めるサザンオールスターズがオープニング(OP)から登場することが判明。この日はリハに参加し、万全の態勢を整えた。

 2度のリハーサルを終えた郷は、荒い息づかいでステージを下りた。ホール1階の正面入り口付近から、地下1階のロビーを通ってステージへ。ジャケットパフォーマンスを交えながら、約100メートルの道のり。「こんなにハードなのは初めてだよ。ゴルフ場の距離だね」と笑った。

 「GOLDFINGER’99~GO!GO!2018~」を歌いながら、今年の話題を振り返る。スピードスケートとカーリングを演じる人たちとコラボし冬季五輪を振り返った後は、スマホコーナーを抜け、高校野球ゾーンへ。「金農フィーバー」を巻き起こした吉田輝星の「シャキーン」ポーズに挑戦する。サビはサッカーW杯での人気に乗りブレイクした「ものまねJAPAN」とのコラボだ。

 その郷を追うのは、1台のカメラだけ。「(“カメ止め”は)見ていないけど、ぶっ通しで回すのは最高。スリリングで楽しい。緊張感が体中からみなぎっている感じ」と本番さながらのアドレナリンを噴出させた。

 歌唱曲は、99年に大ヒットした自身の代表曲。「平成最後の紅白ということで、自分の中で平成を振り返ってみて、この曲がいいなと。歌っていて自分も元気になる。僕自身の背中も押せるし、聴いている人の背中も一緒に押せるといいなと思って」。登場は全体3番目。序盤を盛り上げるのに絶好の楽曲だ。

 紅白を勢いづける先には、箱根駅伝5連覇を狙う青学大に向けたエールの思いもある。原晋監督(51)が史上3校目の快挙に「ゴーゴー大作戦」と掲げて部員を鼓舞していることを伝え聞いた。郷は「うれしい限り。心から青学の5連覇を期待しています」と新年の吉報を願った。

 リハーサル中は、放送センターとホールの入館証をぶら下げながらパフォーマンスを繰り広げた。通常、出演者には発行されない。理由について「昔、警備員に止められたことがあるんですよ。それ以来、下げている」と説明した。「病院から5日分の薬を服用されたら、5日間で飲みきる。周りから言われたことをそのまま受け取る。A型」。何事にも律義に、紅白のステージは期待以上の役割を全うする。

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