藤井聡太七段、2度目の竜王就位式「今年は昨年以上を」

スポーツ報知
各組で優勝を果たした(左から)1組・広瀬竜王、2組・三浦弘行九段、3組・千葉幸生七段、4組・増田康宏六段、5組・藤井聡太七段、6組・都成竜馬五段

 第31期竜王就位式が15日、都内で開催され、広瀬章人竜王(32)に竜王推挙状と竜王杯が授与された。昨年12月、前竜王の羽生善治九段(48)との死闘を制して新竜王となった男は「妻に感謝を」と語りながら、棋王戦や順位戦など他棋戦での活躍も誓っている。また、藤井聡太七段(16)ら各組優勝者も勢ぞろいし、それぞれ喜びを語った。

 ◆2組優勝・三浦弘行九段(44)

 1996年度に棋聖を奪取し、羽生善治の7冠時代に終止符を打った実力者。風邪をひいている様子の「みうみう」は「年末の(来期)竜王戦1組で豊島(将之2冠)さんに負けて…。彼、風邪をひいていたようなんですが、将棋には負けるし、風邪をうつされるし…」とジョーク。「でも、広瀬さんが年明けに豊島さんに勝って(順位戦)、敵を討ってくれました」とオチもつけて笑いを誘った。

 ◆3組優勝・千葉幸生七段(39)

 千葉涼子女流四段(38)との夫婦棋士としても知られる男は、初参加の3組で快進撃。決勝で斎藤慎太郎王座を破って頂点に立ったが「厳しいメンバーの中で優勝できたのは不思議な感じです。幸運だったと思います」と謙虚に振り返った。今期、公式戦9連勝も記録するなど大活躍しており「棋士になって20年近くなって、優勝は初めてでしたので…」と笑顔。

 ◆4組優勝・増田康宏六段(21)

 昨期、決勝トーナメント1回戦で敗れた藤井七段と今期は同2回戦で再戦。見事に雪辱を果たし「藤井聡太さんに勝つことができましたのでうれしいです」と隣に並んだ好敵手の前で語り、会場を沸かせた。今期はさらなる活躍が期待される若手は「竜王戦をはじめ、いろんな棋戦で活躍したいと思っております」と抱負を語った。

 ◆5組優勝・藤井聡太七段(16)

 昨年の6組優勝に続いて2年連続で壇上へ。5組決勝の石田直裕五段戦では、一気の寄せにつなげる大胆な飛車捨て△7七同飛成が「神の一手」と話題になったが「昨年度と同じ所(決勝トーナメント2回戦)で敗れてしまったので、今年はぜひ、それ以上を目指して頑張っていきたいです」と上を見据えた。今期竜王戦の初戦となる4組1回戦・村田智弘六段戦は24日の予定。頂点への挑戦を再び始める。

 ◆6組優勝・都成竜馬五段(29)

 谷川浩司九段の唯一の弟子。年齢制限ギリギリの26歳で四段に昇段した苦労人だが、デビュー後は高勝率を維持している。58人が参加した6組で頂点に立ち「優勝は棋士になって初めての経験。今日、こういう場に来られてうれしく思います」とあいさつした。18日の師匠との初対戦(王位戦2次予選)では敗れたが、今後の飛躍が期待される俊英だ。

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