蒼井優&竹内結子、映画「長いお別れ」で初共演 認知症の父と向き合う姉妹役

スポーツ報知
映画「長いお別れ」で共演する(左から)松原智恵子、山崎努、蒼井優、竹内結子、蒲田優惟人

 女優の蒼井優(33)、竹内結子(38)が映画「長いお別れ」(5月公開)で初共演することが23日、分かった。映画「FLOWERS―フラワーズ―」(10年)にともに出演しているが共演シーンはなく、今作が初めての絡みになる。

 映画「湯を沸かすほどの熱い愛」(16年)で報知映画賞作品賞&新人賞の中野量太監督・脚本の最新作で、直木賞作家・中島京子氏の同名小説が原作。松原智恵子(74)、山崎努(82)と共演し、家族の絆を描く。

 厳格な父・昇平(山崎)の70歳の誕生日会。久しぶりに集まった娘たちに告げられたのは、父が認知症という事実…。日に日に記憶を失う姿に戸惑いながらも、向き合い、自分自身を見つめ直す家族。ある日、誰もが忘れかけていた“愛しい思い出”が、昇平の心に息づいていることを知る。

 一家の7年間の泣き、笑いが丁寧に描かれる。「一つの家族として始められるように」という中野監督の要望で、クランクイン前に家族だけのリハーサル時間ももうけられた。

 次女・芙美役の蒼井は、山崎の著書「俳優のノート」から「お芝居とは何なのかを学んできた」と告白。初共演に「まさか山崎さんと同じ画面に入れる日がくるなんて思ってもいませんでした。今思い返しても夢のような時間。感動の連続でした」と感無量だ。長女・麻里役の竹内は新境地に挑んだ。「姉妹の会話のシーンで『麻里さんがリズムを作ってほしい』と言われていた。今までやったことのない、独特のテンポを指示されたので、新しいものが見られるのでは、と完成が楽しみです」と話した。

 山崎は原作を読んでいる時に「この役のオファーがくるのでは、と変な予感があった」という。「その予感が当たり、不思議な心持ち。この作品が素晴らしいのは扱いにくい題材に対し、おかしみの要素をうまく取り入れ、ユーモアを失わずに作り上げたところ」と監督の手腕をたたえた。

 〇…専業主婦・曜子役の松原は「夫は無言の温かなまなざしを、明るい娘たちは問題を抱えながらも包み込むようなハグを…。私自身が介護され、支えられていた毎日。優しい、温かな現場でした」。中野監督も「認知症を扱った映画としては見たこともない作品になると思う。家族を描いてきた僕の、また一歩進化した最高傑作を目指します」と自信をみせた。蒲田優惟人(ゆいと、12)が麻里の息子役に抜てきされた。

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