藤井聡太七段、順位戦デビュー連勝18で止まる…杉本昌隆七段も負けて師弟ダブル昇級持ち越し
スポーツ報知

将棋の史上最年少棋士・藤井聡太七段(16)が5日、大阪・関西将棋会館で指された順位戦C級1組の第9回戦で、近藤誠也五段(22)に136手で敗れた。順位戦では初参加の昨年度から18連勝を記録し、1967年度の中原誠十六世名人(71)と並んでトップタイだったが、52年ぶりの新記録樹立はならなかった。
また、同じC級1組の師匠・杉本昌隆七段(50)も船江恒平六段(31)に89手で敗れ、師弟共倒れで8勝1敗に。32年ぶり2度目となる同じクラスからの師弟同時昇級は最終局(3月5日)に持ち越しとなった。
弟子より先に投了した杉本は「残念ですが、切り替えたい」と言葉を絞り出した。その25分後、1分将棋になっていた藤井も逆転できず、痛すぎる1敗を喫した。感想戦では、「互角を保つのが少ない展開。昇級を目指す上では痛い敗戦」と肩を落とした。
39人が上位2人の昇級枠を争う同組で、師弟そろって全勝でトップを走っていたが、この日の結果で1敗棋士が4人並んだ。最終局を終えて同じ成績なら、持ち順位が上位の方が昇級する。
最も厳しくなったのは、昨年昇級したばかりで順位が下位の藤井だ。最終局に勝っても、師匠を含む上位3人のうち、2人が負けないと2期連続の昇級はない。トップから一転、自力での目が消えた藤井だが、わずかながら師弟同時昇級の可能性もまだ残っている。「最後の一戦に全力を尽くしたい」と前を見据えた。