V10一夜明け…里見香奈女流名人が11連覇&女流7冠を目指し「地道に力をつけていきたい」

スポーツ報知
女流名人戦V10から一夜明け、大盤の「10」に笑顔を見せる里見香奈女流名人

 将棋の第45期岡田美術館杯女流名人戦で挑戦者・伊藤沙恵女流二段(25)を3勝1敗で退け、10連覇を達成した里見香奈女流名人(26)=女流王座、女流王将、倉敷藤花=が、快挙から一夜明けた19日、大阪・関西将棋会館でスポーツ報知の取材に応じた。

 1990年度に林葉直子さん(51)が女流王将戦で達成して以来、28年ぶりのV10。里見は「10連覇ということでお祝いの言葉をいただくことが多かったかも」と大台達成の重みをかみしめ、平成最後の年に決めた区切りのいい数字に「確かに…ありがたいですね」と笑顔を見せた。

 女流名人のタイトルを初めて獲得したのは制服姿の高校3年生。「最初(2009年奪取)のインパクトが強くて、鮮明に覚えています」。当初は将棋の事だけで頭がいっぱいで「『タイトルを取りたい』『防衛したい』としか考えられませんでしたが、20歳を過ぎてからは、周りの方々への感謝が原動力に変わってきました」と10年の歩みを回顧した。

 来期は新元号時代にも名を刻むべく、V11で単独1位を目指す。「注目していただくことはうれしいですが、結果よりも、自分のその時の力を出し切れるように頑張っていきたい」。

 また、新タイトル・清麗戦の初戦が20日にあり、その後も女流王位戦挑戦者決定リーグ戦、マイナビ女子オープン挑戦者決定戦(対加藤桃子初段)が控える。女流7冠制覇へ夢も広がるが「運もありますけど、力がないとタイトルは取れない。10代の女流棋士も増えて棋力も上がってきているし、地道に勉強して、少しずつ力をつけていきたい」と、さらなる精進を誓った。

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