菊之助の長男・和史くんが７代目尾上丑之助　新元号の５月に牛若丸で正式初舞台

　歌舞伎俳優・尾上菊之助（４１）の長男で人間国宝の尾上菊五郎（７６）、中村吉右衛門（７４）を両祖父に持つ寺嶋和史（てらじま・かずふみ）くん（５）が、東京・歌舞伎座の５月公演「團菊祭」で正式な初舞台を踏み、７代目尾上丑之助（うしのすけ）を名乗ることが２７日発表され、都内で会見した。

　新元号になる５月という歴史的タイミングでのデビュー。「丑之助」は２代目尾上菊五郎の幼名・丑之助に由来。音羽屋にとって将来の「菊之助」「菊五郎」にもつながる大事な芸名だ。和史くんは「一生懸命、頑張ります。お父さんのような歌舞伎役者になりたい」としっかりあいさつした。

　２０１６年５月の初お目見え時は恥ずかしがり屋さんだったが、場数を踏みすっかり度胸が付いた様子。カメラのフラッシュにまぶしそうに目をこすり、ストローでコップの水を飲む余裕も見せた。

　“デビュー作”は８４年２月に初舞台を踏んだ父・菊之助と同じ「絵本牛若丸」の牛若丸役。音羽屋親子３代に吉右衛門も出演する。自身のポスター写真の感想を求められると「似合ってます！」とキュートに自画自賛。「将来は弁天小僧がしたい」と音羽屋の“お家芸”を挙げ、決めぜりふも披露した。家では激しい立ち回りが遊び。菊之助は「そしていつも私が切られてます。舞台のことでは厳しくしてもへこたれないようです」と息子の歌舞伎愛を語った。

　菊五郎は「１０連休の時期。みんな外国に行かずに見に来てほしいな」と言い、「自分の初舞台でははしかとおたふく風邪に。息子のときは配電盤から火が出た。今回は何も起こらなければいいな」と言って笑わせた。