松岡修造の長女、宝塚音楽学校を“熱く”卒業 男役「稀惺かずと」で4月デビュー

スポーツ報知
笑顔でブーケを受け取る松岡修造の長女(カメラ・谷口 健二)

 タカラジェンヌを育成する宝塚音楽学校(小林公一校長)の第105期生の卒業式が1日、兵庫県宝塚市の同校で行われ、2年間、歌・ダンス・芝居など歌劇の基礎を学んだ40人が巣立った。宝塚歌劇団の生みの親・小林一三氏のひ孫で元プロテニス選手のタレント・松岡修造(51)の長女も卒業証書を手にした。男役で、芸名は「稀惺(きしょう)かずと」。40人はこの日、宝塚歌劇団に入団し、4月19日、宝塚大劇場の宙組公演でデビューする。

 男役独特のリーゼントの男髪に、正装の黒紋付き、緑のはかま姿。2年の修業を積んで大きくなった“熱い男”修造のまな娘は、卒業式でもカラッと明るかった。

 1期下の予科生からブーケを贈られた際も涙はなく、逆に泣き出す後輩を笑顔いっぱいに励ました。

 思い出が詰まった学校からの旅立ちに、涙をこらえるような場面も見られたが、式典終了後は、同期で一緒に「やる気! 元気! 105期!」と声を張り上げた。1年目の予科時代から教師らに「やる気と元気に満ちあふれた期だ」と称賛され、井脇ノブ子元衆院議員のかけ声をまねた同期のキャッチフレーズだという。

 修造は式を欠席したが、母・惠美子さんが見守る中、同期の仲間とともに「仰げば尊し」「蛍の光」や校歌を斉唱。2年間、無遅刻・無欠席で全ての授業を受けた「特別皆勤賞」の24人の1人として表彰された。成績は40人中11番目。共同インタビューの場に立てるのは4番目までで、感激の会見はなかったが、期待される素材には違いない。

 先月22~24日に開催された卒業公演「文化祭」の演劇の部ではA組(22人)で主演を務めた。男役の声でセリフの抑揚もうまく、貴公子風のルックスも評判に。ボーカルの部でも、ソロを担当し、バランスの良さをアピールした。同公演のパンフレットによると、音楽学校の思い出は「同期の誕生日を盛大に祝い合ったことです」。好きな言葉には、父親譲りか「心に炎」と自筆でしたためていた。

 今後もハートに火を付けて、初舞台の宙組公演「オーシャンズ11」(宝塚大劇場で4月19日~5月27日)で披露するラインダンスの猛稽古に励む。101期生から「組回り」といわれる特別研修期間がなくなっており、公演中の5月には配属する組が発表される予定。

 伝統ある花組・月組か、体育会系の星組か、それとも…。芸名の「稀」は「まれ」、「惺」は「澄みきった星」を意味する。類いまれな注目度のルーキーは、スターへの第一歩を踏んだ。

 ◆宝塚歌劇団 阪急電鉄の生みの親・小林一三氏が、温泉地の兵庫県宝塚市の観光事業として、16人の少女を採用して1914年に「宝塚少女歌劇養成会」の第1回公演を実施したのが始まり。34年には東京宝塚劇場が誕生した。宝塚音楽学校で2年学んだ卒業生だけが入団でき、現在団員数約460人(第105期生含む)。未婚の女性しか所属できず、60歳定年制(理事職は除く)。

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