阿久津八段が魂の1勝 将棋順位戦A級「何があってもおかしくなかったので怖かった」

スポーツ報知
待望の1勝を挙げた阿久津主税八段

 将棋の第77期順位戦A級最終一斉対局が1日、静岡市内で指され、阿久津主税八段(36)が佐藤康光九段(49)に先手番の103手で勝利してA級初勝利を挙げ、1勝8敗でリーグを終えた。

 大きな、価値ある1勝となった。阿久津八段は4年前にA級に初参加したが、9戦全敗。2度目の参戦となった今期も前局まで8戦全敗し、既にB級1組への降級が決まっていた。本来の力からすると、考えられない結果になっていたが、最終戦で意地の1勝を挙げた。局後は「攻め合ってからは一手勝ちになると思いましたけど、何があってもおかしくなかったので怖かった」と実感を込めて語った。「出来の悪い将棋が多くて反省ばかりですけど、実力なので。でも…今日の1勝はよかったと思います」。来期に向けた思いを「目の前の将棋を」と言った。

 日本将棋連盟会長でA級最年長の佐藤九段は、4勝5敗でリーグを終え「反省点が多かったです」と振り返った。

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