将棋四段昇段を果たした黒田堯之三段は43年ぶりの愛媛出身棋士「今も夜行のフェリーで通ってます」

スポーツ報知
四段昇段を果たした出口若武三段(左)と黒田堯之三段

 将棋の棋士養成機関「奨励会」の第64回三段リーグ最終節が3日、東京都渋谷区の将棋会館で行われ、通算14勝4敗の出口若武(でぐち・わかむ)三段(23)と同13勝5敗の黒田堯之(たかゆき)三段(22)が四段(棋士)昇段を果たした。4月1日付で正式に昇段する。

 昇段の思いを問われた黒田三段は「単純で申し訳ないですけど、本当にうれしいです」と語り「出来るだけ1局でも多く勝ちたい」と棋士としての抱負を述べた。

 6歳の頃、父に教わって将棋を始め、松山市の「松山将棋センター」で腕を磨いた。愛媛県出身の棋士としては、故・村山聖九段の師匠としても知られる森信雄七段(67)が1976年に四段昇段を果たして以来43年ぶり。「地元の方から応援していただいているのは分かっていたので…」と感無量の表情。「今も松山から(大阪市の関西将棋会館に)通ってます。夜行のフェリーで夜の8時に松山を出て、朝の6時に大阪に着いて…」。愛媛大に在籍していたが、将棋に集中するために休学。復学の期限も過ぎたが、不退転の決意で盤上に臨み、夢を実現させた。

 師匠は畠山鎮七段(50)。「本当におめでとう、と言って下さいました」。昨年、初タイトルを獲得した斎藤慎太郎王座(25)を兄弟子に持つが「実力に差があるので、少しでも近づけるように頑張りたいです」と謙虚に語った。

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