ＳＩＤ、東日本大震災でライブ中止８年分の思い「どれだけ、この光景を見たかったか」

　４人組ロックバンド「ＳＩＤ（シド）」が１０日、横浜アリーナで結成１５周年、メジャーデビュー１０周年の「グランドフィナーレ」を飾る記念ライブを行った。１１年３月１９、２０日に同所公演を予定していたが、東日本大震災の影響でかなわなかった。ドラム・ゆうやは、客席を見渡して「どれだけ、この光景を見たかったか。あまり多くは語りませんが、８年越し」とかみしめた。

　当時予定していた楽曲と同じ「ＮＯ　ＬＤＫ」を１曲目に、８年分の思いをステージに込めた。ほかに新曲「君色の朝」や代表曲「嘘」など２２曲で１万１０００人を魅了。ギター・Ｓｈｉｎｊｉは「本当にやりたかった。何年かかったでしょうか。やっと。リベンジというか分からないけど、やれてうれしい」とファンに語りかけた。

　終演後には４～５月に全国Ｚｅｐｐツアー（４公演）、６月にコラボレーションツアー（３公演）の開催、夏に２年ぶりオリジナルアルバムの発売を発表。また今秋に全国ホールツアー（詳細未定）も開催する。今公演のタイトル「その未来へ」に込めたように、節目を終えても休む間もなく次なる一歩を踏み出す。年間４００杯、２００万円以上を費やす“ラオタ（ラーメンオタク）”を自称するＳｈｉｎｊｉは「昔ながらのラーメンというのは、細くて長い麺が多かった。最近は太くて長い麺もたくさんある。太くて長いバンド活動をしていきたい」と今後に目を向けた。