内田裕也さん、関係者に支えられたラストステージ「この借りは今年中に返します」かなわぬ夢に

スポーツ報知
最後の公の場となったライブで熱唱する内田裕也さん

 ロック歌手の内田裕也(うちだ・ゆうや、本名・内田雄也)さんが17日午前5時33分、肺炎のため都内の病院で死去した。79歳だった。葬儀、告別式は近親者で執り行う予定。「生涯ロックンローラー」として数々の“伝説”を生み、刑事事件や都知事選出馬など、本業以外で話題になったことも。また昨年9月に死去した妻の女優・樹木希林さん(享年75)との夫婦関係は、奇妙かつ固い絆で結ばれていた。樹木さんとの別れから半年、後を追うように天国に旅立った。

 内田さんのラストステージとなった「ニューイヤーワールドロックフェスティバル」を取材した。

 年明けの0時20分過ぎ、車椅子で登場した内田さんは右手にマイク、左手にステッキを持ち、樹木さんが生前「人生の最後に聴いて逝きたい」と話していた「朝日のあたる家」などを披露した。歌声も含め明らかに万全ではなかったが、超満員の観客の「裕也コール」に「最近にないほど観客が入ってうれしい」と感謝。2曲で終了するはずが「ジョニー・B・グッド」「きめてやる今夜」を追加で歌い、スタッフに支えられながら1分近くかけて立ち上がり、ステッキを掲げて声援に応えた。「関係者の皆さんに支えられた。この借りは今年中に返します」と宣言して締めたが、かなわぬ夢となってしまった。

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