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日テレで見せたNHK・武田アナの“仕事の流儀”

2018年10月4日17時0分  スポーツ報知
  • 日テレとのコラボ特番に出演した、NHKの武田真一アナ

 第一線で働くとはこういうことなのか。そう痛感した。NHKと日本テレビが同時生放送するコラボ特番の記者会見を先輩と共に取材させてもらった。そこで最も印象的だったのがNHKの武田真一アナウンサー(51)。登壇時の格好はTシャツ1枚と黒の長ズボン。開口一番に出てきた言葉が「アウェー感がハンパない」。初めは自分の耳と目を疑った。テレビの中の人物像と、目の前にいる本人像が全く違っていたからだ。

 自分は学生時代からニュース番組といえば「NHKニュース7」。中学の公民で「ニュース番組を1つは見ておきなさい」と教師に言われ、よくお世話になっていた。武田アナは2008年3月31日から同番組を担当していた。番組の青い背景、キチッとしたスーツ。それでいてニュースをかまずにスラスラと読み上げる。特に、災害のニュースを扱うときは素人が見ても圧巻だった。そんな仕事姿は、学生身分ながらに、まるで機械のようなアナウンサーだと思っていた。

 そんなイメージを約10年間持ち続けていたが、記者会見では「『続いてCMです』を言いたい」と民放ならではの冗談で盛り上げていた。また、民放職員はカーディガンを背中に羽織り、両袖の部分を胸の前で結ぶ“プロデューサー巻き”をするものだとばかりを思い浮かべていた武田アナ。それを聞いた日テレの桝太一アナウンサー(37)に「そんな人は10人くらいしかいません!」と突っ込まれ、「10人はいるんだ」。掛け合いでは会場の笑いを誘った。

 NHKだけでは見られないような軽快なトークとウィットに富んだコメント。そんな姿を見聞きして、10年間の堅いイメージは無くなった。「こんな話せて面白いのか」と素直に思った。しかし、それ以上に感じたことは、その場、その時で求められるキャラクターになりきる対応力の高さだ。日本テレビに来ているからこそ、NHKのようなお堅い雰囲気を出さずに立ち振る舞う。まさにプロフェッショナルの技だった。

 ひとたびチャンネルを変えると全くの異世界が広がっている。それぞれで求められることは違う。最近部署移動をした未熟な新人記者に対して、「食っていくならプロとしてこれくらいしろ」と伝えてくれているようだった。汐留の日本テレビで見た“プロフェッショナル 仕事の流儀”は最高にかっこよかった。(記者コラム)

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