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平成最後に昭和の名作をスクリーンで…ラピュタ阿佐ヶ谷

2018年10月19日11時0分  スポーツ報知
  • 映画館に見えないユニークな外観のラピュタ阿佐ヶ谷
  • 木が多く使用されているロビー

 傑作アニメ映画と同じ名前のラピュタ阿佐ヶ谷。切り株をイメージした建物、コイが泳ぐ庭、木が外の風景を遮断し、現代の東京にいることを忘れ“ジブリ感”が漂う。ところがどっこい。ロビーに昭和の日本映画のポスターやブロマイドがずらりと並ぶ。そう、ここは日本映画専門の名画座だ。

 1998年にオープン。「ラピュタ」は「ガリバー旅行記」に登場する島の名前から取った。もともとアニメ、邦画旧作、洋画新作を上映していたが、2003年に石井紫支配人(39)が入社し、邦画旧作専門に。1950~60年は年間約500本作られていた時代。興味のある作品が次から次へと現れ、のめり込んだ。

 午前はヒロイン特集、午後は50~60年代を、夜はピンク&バイオレンスを軸に、月間約40本上映している。年間400作見ている映画館の石井支配人でも3分の1は未見。監督などわずかな情報で選ぶが、埋もれた作品に思わぬ発見があるという。例えば、59(昭和34)年の「広い天」(12月19~22日まで)は空襲で母と別れた少年を描くヒューマンドラマ。俳優の故・伊藤雄之助特集の時に出会い、「最初の10分でこれは来たぞと。掘り出し物があるからやめられない」。古いフィルムを実費で手に入れ、公開に至った。平成最後の年に昭和の名作をスクリーンで見られるなんてありがたいかぎりだ。

 JR阿佐ケ谷駅から徒歩3分。飲み屋街を通り抜けた細い路地に、映画の城ラピュタは本当にあったんだ。

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