魔裟斗さん、悲痛「大事な仲間が逝ってしまった」山本ＫＩＤさんと最後に対戦

　　インスタで　山本ＫＩＤ徳郁さん（享年４１）の最後の対戦相手となった元格闘家の魔裟斗さん（３９）が１８日、自身のインスタグラムで戦友をしのんだ。

　「先ほどＫＩＤの悲報を知りました。２００４年大晦日に対戦して以来、格闘技界を一緒に盛り上げてきた大事な仲間が逝ってしまった」。４児の父で、子煩悩だったＫＩＤさんの横顔にも触れ「公園で偶然会った時にはリングとは違う優しい顔でお子さんと遊んでいた姿が印象的でした」と振り返った。

　ＫＩＤさんとは０４年１２月３１日の「Ｋ―１　ＰＲＥＭＩＵＭ　２００４　Ｄｙｎａｍｉｔｅ！」のリングで、Ｋー１ルールで初対戦。魔裟斗さんは１回にダウンを奪われたが、直後のローキックがＫＩＤさんの急所を直撃して試合が一時中断。５分の休憩の後、再開した２回に魔裟斗さんがダウンを奪い返し、判定勝ちを収めた。

　ラストマッチ　ＫＩＤさんの最後の試合となったのは、魔裟斗さんと戦った１５年大みそかのリングだった。共に一夜限りの現役復帰戦は、２回に魔裟斗さんがＫＩＤさんから左フックでダウンを奪い３―０の判定で魔裟斗さんが勝利した。

　「２０１５年に対戦した時には試合終了後に『また１０年後に！』と言っていたのにとても残念です。心よりご冥福をお祈りいたします」。共に日本のプロ格闘技界を背負い、激闘を繰り広げた亡き戦友に思いをはせた。

　◆魔裟斗（まさと）　１９７９年３月１０日、千葉県生まれ。３９歳。９７年３月、キックボクサーとしてプロデビューし、９９年に全日本ウエルター級王者に。２０００年からＫ―１に参戦。０３、０８年に「Ｋ―１　ＷＯＲＬＤ　ＭＡＸ」で優勝。０９年１２月末で現役を引退したが翻意し、１５年の山本ＫＩＤ戦で現役復帰。１６年末に引退。家族は妻でタレントの矢沢心と２女。