渕正信、デストロイヤーさん悼む「足の力がずば抜けて強かった」
スポーツ報知

全日本プロレスの渕正信(65)が8日、スポーツ報知の取材に応じ、7日に米国の自宅で88歳で死去した人気プロレスラー「ザ・デストロイヤー」ことリチャード・ベイヤーさんを悼んだ。
渕は、1993年7月29日に日本武道館で行われたデストロイヤーさんの引退試合で対戦相手を務めた。試合は、デストロイヤーさんがジャイアント馬場さん、息子のカートとトリオを結成し、渕は永源遥さん、井上雅央と組んだ6人タッグでデストロイヤーさんが足4の字固めで井上を破った。約26年前の引退試合で対戦したことに渕は「あの試合で相手を務めさせていただいたことが光栄です」と感謝した。
必殺の足4の字固めは、日頃の鍛錬の賜物だったという。「練習では、スクワットとかもも上げとか足を鍛えるトレーニングを欠かすことはなかった。だからこそ足の力がずば抜けて強かったし、4の字固めは威力があった」と振り返った。4の字は、練習でもかけられたことがあったが「練習と試合ではまったく違った。試合になると、決めにきたから逃げられなかった」と偲んでいた。
日本を愛し、全日本プロレスに参戦してからは、麹町の一軒家から麻布のマンションに移るなど日本に定住。毎年夏の麻布十番商店街の「麻布十番納涼まつり」には、必ず参加するなど地域の人たちとも深く交流を持った。渕は「初めて日本に来た時から日本が好きになったらしいね」と明かし、自身も「北九州の実家にデストロイヤーを2回招待したことがあって、両親がプロレスファンだったから、すごく喜んでくれてね。ありがたかったですよ」と感謝を捧げていた。