飯伏幸太、2か月ぶりリング復帰で「全然ダメ。でも15年やってきているから、なんとでもなります」

スポーツ報知
2か月ぶりの復帰戦で内藤哲也と激闘を展開する飯伏幸太

◆新日本プロレス「NEW JAPAN CUP2019」大会 ▽6人タッグマッチ20分1本勝負 〇鷹木信悟、内藤哲也、SANADA(10分25秒 ラスト・オブ・ザ・ドラゴン→片エビ固め)飯伏幸太、後藤洋央紀、SHO●(8日、東京・後楽園ホール、観衆1688人満員)

 1・4東京ドーム大会のウィル・オスプレイ戦で負った脳しんとうのため長期欠場していた「ゴールデン☆スター」飯伏幸太(36)が6人タッグマッチで2か月ぶりのリング復帰。10日の兵庫・尼崎大会でのNJC初戦で激突する内藤哲也(36)とのマッチアップで全開ファイトを見せた。

 入場曲「Golden☆Star」が流れたとたん、満場の「イブシ」コールに包まれて登場。走ってリングの周りを1周し、最前列の観客とタッチをかわすいつもの儀式を終えた飯伏はリング上でも“いつもの”ファイトを全開にした。

 他の2人を制し、いきなり内藤と対峙(たいじ)すると、ハイキックに天高く飛ぶその場跳びムーンサルト・プレスと全くブランクを感じさせないファイトを展開。試合はパートナーのSHOが鷹木の必殺技・ラスト・オブ・ザ・ドラゴンの前に敗れたが、満場の「イブシ」コールは最後まで鳴りやむことを知らなかった。

 汗まみれでバックステージに引き上げてくると、大きく息をついた飯伏。「全然、試合の感覚がダメです」と、まず吐き捨てた上で「まあ、明日で取り戻します。よし! これからですから」と、自分に言い聞かせるようにつぶやいた。

 「僕の中では(脳しんとうで1月4日の)東京ドームの記憶すら怪しいわけで…。最後の記憶は(昨年)12月15日のリングでみんなの前に立った感じで3か月くらいのブランクがある」と明かした飯伏。

 「常に『自分には後がない』とギリギリの状態で戦っているだけに、2か月のブランクには危機感があるか?」という質問が飛ぶと、質問者の目をじっと見つめて、「いつも本当にMAXの危機感なので、それ以上は僕にはないんです」と、きっぱり。

 「ダメだ、ダメだ~」と続けた後、「でも、1日でも大丈夫。15年やってきているから、なんとでもなりますよ。やりますよ!」と端正な顔で言い放った。(中村 健吾)

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