戸辺英雄さんが引退セレモニー「ホッとした気分と、もう少し走りたいなっていう気持ちで複雑」

スポーツ報知
地元の取手で引退セレモニーを行った戸辺英雄さん

 8月27日に現役を引退した競輪の名選手・戸辺英雄さん(55)=茨城・51期=が29日、地元の取手競輪場で引退セレモニーを行った。

 「ホッとした気分と、もう少し走りたいなっていう気持ちで複雑です」と壇上で涙をこらえながら述べた戸辺さん。「4月に心筋梗塞で倒れ、お医者さんからは復帰のお墨付きをもらったのですが、落車ならともかく、目に見えない心臓だったので」と引退の理由を語った。

 現役時代の一番の思い出は「S級時代ではなく、A級の岸和田での特進がかかったレース。格好いい話になるけど、よく『ゾーンが見える』と言われますが、そのゾーンが見えたんです」。ファンとのじゃんけん大会では、自ら製作した感謝状形式のクオカード(10枚)をプレゼント。多くのファンが別れを惜しんだ。

 戸辺さんは1983年4月、51期生として名古屋競輪場でデビュー。2002年には、輪界最高峰のレースと言われる「KEIRINグランプリ」に出場した。G1の決勝に10回進出して7度表彰台に立ち、長年トップレーサーとして活躍した。通算2786戦331勝、2着は456回。優勝は7回の記念を含み39回。生涯獲得賞金は9億9720万3266円。

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