【巨人】王会長が太鼓判!岡本は「苦労が積み重ねって結果出せるようになってる」

スポーツ報知
東京ドーム看板弾100号目を狙う岡本

 ソフトバンク・王貞治球団会長(78)が4日、自らと同じ高卒4年目で巨人の4番に座った岡本和真内野手(21)の成長に、太鼓判を押した。「苦労が積み重なって、結果が出ている」とプロ入りからの苦い経験を糧に開花した打棒を評価。「ホームランを打てる人は打てる」と世界の本塁打王らしい感性で、さらなる進化に期待を寄せた。岡本は5日からの楽天3連戦(東京D)に向けて、あと1本に迫るドーム看板弾100号に意欲を示した。

 巨人の第28代4番の目に、89代目の後輩が頼もしく映った。王会長は「彼も4年目かな。しっかり大人の体になってくるし、高校のレベルと違う投手を相手に随分、苦労しただろうけど、それが積み重なって、今こういう形で結果を出せるようになっている」。自身の境遇と重ね合わせ、岡本の充実ぶりを認めた。

 ともに高卒の鳴り物入りで巨人に入団。最初の3年間で王の本塁打は7、17、13本と伸び悩み、岡本は1、0、0本とさらに苦しんだ。王はプロ4年目の62年に開幕戦から4番に座り、巨人打撃コーチに就任した師匠の荒川博氏と再会。荒川道場で一本足打法を編み出し、38発で初の本塁打王に輝くと、13年連続キングに君臨した。岡本の苦悩は手に取るように伝わる。「ストレートをパッと打てるようになるより、ああいう経験を積んだ上で(4番に)なった方が、将来的にはいいですよ」。石の上にも三年を強調した。

 今季は打率3割3分で、チームトップの10本塁打、36打点。映像を通じ、岡本の成長を感じ取る。「やっぱり、思い切り。この前も初球ホームランを打っていたな」。積極果敢な姿勢がアーチストの可能性を広げる。「(本塁打を)打てる人は打てるんだよ。経験を積んで、しんどい思いをしながら、(糸口を)見つければ、パッて。元々、高校時代から球を遠くに飛ばせるものはあったんだから」。後継者の飛躍を願った。

 この日は、都内で理事長を務める世界少年野球推進財団が主催する「第28回世界少年野球大会 松江大会」(8月1~9日)の会見に出席。4番に関して「それは監督が決めること。バッターは、打順はあまり関係ないよ」と笑ったが、それはON時代の強み。新生・巨人の4番の重圧は認識する。好きな言葉に「七転び八起き」を挙げ、「転んでみないと、立ち上がって、大きくなれない」と野球少年に呼び掛けた。力強いエールは岡本の心にも響くはずだ。(山崎 智)

巨人

×