【巨人】由伸監督「失点を防いでいかないと」取って取られて流れに乗れない…

スポーツ報知
6回5失点で6敗目を喫した山口俊

◆巨人4―6DeNA(5日・東京ドーム)

 巨人は、4番・岡本に33打席ぶりとなる安打が出たが、勝利には結びつかず。2連敗で借金5となり、DeNAと入れ替わって5位に転落した。

 攻撃で流れを作っても、すぐに逸してしまう。これが、今の負けパターンだ。由伸監督は、打線の粘りはたたえつつも「ただ、どうしてもね。どの1点と言ったらあれだけど、失点を防いでいかないと…」と指摘した。

 2点を追う3回、1死一、三塁から悩める主砲・岡本の左中間二塁打で1点。続く長野の遊ゴロの間に同点とした。ここで一気に突き放せないところは現状の弱さだが、岡本に33打席ぶりのヒットが出た時点で、これ以上ない流れができていた。ベテランの阿部がベンチで声を出し、拍手して盛り上げて上昇ムードを演出する。なのに、直後の4回に山口俊が2失点。これでは攻撃陣も乗り切れない。

 6回に陽の4号ソロで2点差に迫っても、すぐさま7回に中川がソトに被弾した。指揮官が「なかなか追い上げていくのは難しくなる」と嘆くように、投手陣がこの嫌な流れを断ちきらない限りは、白星は逃げていってしまう。特に12試合で5勝7敗と苦しむ交流戦明けのゲームで、負の連鎖は目立っている。

 夏場に入り、見えない疲れが出てくる。しかも9連戦のまっただ中だ。この日、ナインは試合前の打撃練習を通常の半分の時間に減らし、コンディション維持に努めた。個々は走る量を増やして体にムチを打ち、さらなる切れを生み出しているが、ただ流れが悪すぎる。失点を防ぐための整備が、今のやるべきことだろう。

 6日からは首位・広島との3連戦。3連敗なら自力優勝の可能性が消滅する。今季最大タイとなる8・5ゲーム差をつけられての戦いだけに、正念場だ。由伸監督は「失点? それは相手問わず、そうやっていかないとなかなか追い上げるのも難しいし、勝っていくには大きなところになる」と投手陣の奮起を求めた。以前、長嶋茂雄巨人軍終身名誉監督が「今は我慢。チームをしっかり立て直していくことが大事になる」と話していたことを思い出す。地に足をつけ、一戦必勝で立ち向かう。(水井 基博)

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