【巨人】ヤングマン、マギー“兄貴”の助言で連勝!私生活でもアシスト

スポーツ報知
汗を飛ばし力投するヤングマン。6回2失点で2勝目を挙げた(カメラ・中島 傑)

◆ヤクルト5―8巨人(9日・静岡)

 頼れる先輩のゲキに胸を打たれた。ヤングマンは冷静さを取り戻してギアを上げた。2―2の6回2死二塁。三塁を守るマギーがマウンドへ。「相手打者にどういう攻め方がいいか助言をもらいました」と英語で声をかけてもらい、畠山を申告敬遠の後、荒木を外角スライダーで一ゴロに打ち取った。直後に味方が6得点。粘投が報われデビューから2戦2勝となった。

 初めて訪れた静岡・草薙球場。「本調子ではなかった」とカーブの制球に苦しんだ。初回から2イニング連続で走者を2人背負いながら、ともに併殺打を打たせた。5回に山田哲に2ランを浴び来日13イニング目で初失点も、6回8安打4四球で2失点。雨も降る中、18アウト中、2つの併殺を含む11個をゴロアウトで稼ぐ持ち味を発揮した。

 今季は外国人枠の関係で開幕2軍。ファームでは埼玉・越谷、茨城・ひたちなか、土浦と地方球場での登板が多かった。それでも、「2軍だからとガッカリしても何も始まらない。アメリカでもマイナーでは慣れない球場が多かったから何とも思わないよ」と文句ひとつ言わずリーグトップの7勝、防御率1・43。前回1日は初登板のナゴヤDで快投し、この日の静岡でも適応力の高さを見せつけた。

 休日はブリタニー夫人との外食を楽しむが、夫婦の素敵な時間をアシストしてくれているのがマギーだ。「ケーシー(マギー)がグルメに詳しくておいしい店をいろいろ教えてくれるんだ」。グラウンドでも私生活でも、これほど頼りになる兄貴分はいない。

 マギーの親切さは、「日本で成功したいんだ」というヤングマンの貪欲さがあるからだろう。1軍でナイター生活になり、自宅で過ごす午前中はテレビで大リーグ中継を見ることも可能だが、「メジャーの試合は見ない。だってここは日本だから」とキッパリ。日本の打者を研究する時間に充てている。ブルワーズで15年に9勝したのは過去の話。余計なプライドはない。

 「ベストな投球ではなかったけど勝ててうれしいです。味方の守備にも助けてもらい感謝しています」

 優良助っ人の雰囲気が漂うヤングマン。チームに欠かせない存在になりつつある。(片岡 優帆)

巨人

×