【巨人】岡本、2戦連発!トレーナー陣ビックリ、ボディーは松井氏「ソックリのゴツさ」

スポーツ報知
7回、2戦連発となる16号を放った岡本は、笑顔でナインとタッチを交わす(カメラ・中島 傑)

◆ヤクルト5―8巨人(9日・静岡)

 巨人が7回にビッグイニングの猛攻を見せ、静岡・草薙球場のヤクルト戦をものにして3位に浮上した。

 同点で迎えた7回、陽の勝ち越し三塁打に加え、吉川尚の適時打やマギー、岡本の2者連続アーチなど打者11人で6点を奪った。来日2度目の先発となったヤングマンは5回、山田哲に13イニング目で初失点となる同点2ランを浴びたが、6回2失点の粘投で2勝目。9回には山田哲にサイクル安打を記録されるなど追い上げられたが何とか退けた。

 快音ではなく、もはや爆音だった。岡本のバットに潰されたボールは、バックスクリーン左へ消えた。「強引にならずに、自分のスイングの中で、しっかりと芯でとらえることができました。風もありましたがよかったです」。5点リードの7回2死。風張の初球、外角146キロを完璧にとらえた。6月後半から一時は32打席連続無安打と沈黙したが、8日の広島戦(東京D)に続き2戦連発の16号ソロ。トドメとしては十分すぎる一撃だった。

 試合を動かしたのも岡本だ。初回1死一、二塁。カラシティーの外角チェンジアップに泳がされたかに見えたが、下半身はしっかり地面をつかんでいた。「崩されながらも、前でうまく打つことができました」。左翼線への強烈な先制タイムリー二塁打。4打数2安打2打点で打率も3割に戻した。4番のバットに、本来の威力が戻った。

 前半戦も終盤を迎え、心身ともに消耗が激しいはずだが、岡本は首を横に振る。「疲れたとか、痛いとか、僕はあまり感じないほうなので」。実際、試合の前後に治療などを受けることは皆無で、トレーナーは「体が強い。ゾウのように立派な足とか、節々のゴツさとか、松井さんにソックリと言われています」と、ゴジラ級のフィジカルに目を丸くする。交流戦期間中、400勝投手の金田正一氏に会った時には「なんや、このデカさは!」と、ボディータッチを交えて驚かれたという。

 もう一人のヒーローが吉川尚だ。1点リードの7回2死一、三塁から中前適時打。陽の決勝打の後に阿部、中井と代打陣が倒れていただけに、貴重な追加点となった。「少し甘くなった変化球を、打ち損じることなくはじき返せました」。8日の広島戦でも、4回に吉川尚の逆転打から岡本弾につなげて5点を奪ったように、若武者2人が打てばやはりこうなる。吉川尚は田中俊と併用で正二塁手の座を争っているが、出番できっちり仕事した。

 チームは2試合連続、今季11度目のビッグイニング(1イニング5点以上)となった。高橋監督は「こういうイニングが作れるといいよね。勝負強くね」とうなずいた。今季のキーマンであるドラ1コンビが輝けば、打線が勢いづかないはずがない。(尾形 圭亮)

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