【巨人】由伸監督、後半のキーマンは「和真!4番離すな」

スポーツ報知
打撃練習を終えた選手たちを見守る高橋監督(中央=カメラ・橋口 真)

 巨人・高橋由伸監督(43)が15日、後半戦での逆転優勝に向け、岡本をキーマンに指名。不動の4番を“勝ち取れ”と指令した。

 甲子園での阪神戦を翌日に控え、チームはジャイアンツ球場で全体練習を行った。球宴に出場した坂本勇や小林、上原らとともに、岡本も練習は免除。その場に不在でも、周囲の注目は自然と岡本に集まった。指揮官は期待度を口にした。

 「前半戦の活躍はチームの中では坂本に次いでか、同じくらいよく頑張ってくれたと思う。だからこそ途中から4番にしたわけだからね。でも、本当のレギュラーになるためには後半も前半戦と同じくらい頑張ることが、主力としてやっていくための道になる」

 ここまで82試合を消化し、打率2割9分7厘。16本塁打はチームトップで、打点は今季目標に掲げていた50をマークしている。開幕当時は6番も、5番や3番を経て、6月2日のオリックス戦(京セラD)から4番に抜てき。ここぞでの勝負強さは特に目を引いた。ただ、「今季の4番は不動か?」の問いには首を横に振った。

 「チームが勝つんであれば、和真が4番を打たなくたっていいわけだから」

 首位・広島とは6ゲーム差。指揮官は、いかにカープを超えるかしか考えていない。その上で岡本には、チームを優勝に導くための打撃を要求する。打てなければ降格させるまでの非情さも持って臨むつもりだ。

 「いいところで打ってくれればチームのためにもなる。まずは自分でつかみ取った4番だから離さないようにしてほしい」

 岡本はこの日、球宴第2戦が行われた熊本から、大阪に移動した。指揮官の思いを知るまでもなく、覚悟はできていた。

 「後半戦は大事な試合ばかり。自分自身初めてですし、より多く勝てるように貢献したいです。次は20本打ちたいですね。打点は80を目指します」

 開幕前に話していた今季の目標、「10発50打点」から上方修正した。自信が備わってきたからこそ言える決意であり、風格、頼もしさも増している。初出場の球宴では計5打数無安打も、スター選手の中でもまれた経験は後半戦で生きるはずだ。由伸巨人の命運は、この若い4番のバットにかかっている。(水井 基博)

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