【巨人】内海「いつも通りにできた」球団10位の阪神戦27勝 甲子園では4連勝の虎キラー

スポーツ報知
6回を1失点に抑え笑顔で捕手・大城とタッチする内海(左)(カメラ・矢口 亨)

◆阪神3―4巨人(16日・甲子園)

 内海らしさを前面に出した。1点ビハインドの4回。ナバーロ、大山に連打を浴び無死一、二塁のピンチ。「僕のピッチングスタイルは粘り強さ。流れを渡さないように抑えようと思った」。中谷を二飛に抑えるとテンポを上げ後続を断った。直後に打線が逆転。6回6安打1失点で3勝目をつかみ取った。

 初回は2死から連打を浴びて失点したが「1点はしょうがない」と開き直った。1点リードとなった5回は1~3番を3者凡退。緩急で阪神打線を封じた。

 頼れる兄貴として慕われる36歳。ファームではG球場へ一番に到着し、若手以上に野球に取り組んだ。若手選手からは「内海さんでさえあれだけ(練習)するのだから」と刺激を与える存在だ。だが内海自身にも、ファームで刺激を受けた選手がいる。10日に初登板初勝利を挙げたメルセデスだ。

 「CC(メルセデス)も、ヤングマンも文句一つ言わず必死に、ガムシャラに練習する姿を見ていた。外国人枠もあって厳しい条件のなか、そういう姿を見て(心に)響いた。僕の方が恵まれているなと思う。かわいくて好きなんですよ。異国の地で野球をするのは本当にしんどい。何とかなじもうとしている姿を素晴らしいなと思いました」

 4連勝で迎えた後半戦の“開幕投手”に抜てきされ、今季初めてカード頭を託され、期待に応えた。プロ15年目。阪神戦は通算27勝とし、球団10位の記録だ。甲子園では14年4月12日に黒星が付いて以降、4連勝。チーム屈指の虎キラーだ。「いつも通りにできた。ピンチが多かったけど粘り強く投げることができた。チームが勝つのが一番です」

 試合後。ウィニングボールをバックネット裏のファンに投げ込んだが、ネットに当たって、届かず。すると内海は足元を一段登って、しっかりファンにプレゼント。周りは拍手喝采に包まれた。投球に限らず、最後まで内海らしさを見せていた。(玉寄 穂波)

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