【巨人】ヤングマン、3戦3勝!ガリクソン以来30年ぶり

スポーツ報知
7回2失点で3戦3勝のヤングマン(左)4回2死満塁で2点適時打を放つ

◆阪神2―4巨人(17日・甲子園)

 ヤングマンが甲子園を支配した。2点リードの4回2死満塁。打席に立った助っ人が高めの変化球を振り抜いた。来日初安打となる左前2点打は見事な一打。「ラッキーでした。(打撃は)2試合とも全然ダメで。徐々にアジャストできていいスイングができてます」。15年にメジャーで37打数10安打、打率2割7分をマークした“二刀流”は異国の地でも健在だった。

 投げてもさすが。3回までカーブを駆使しパーフェクト。5回に1死満塁から梅野に左中間フェンスを直撃する2点二塁打を浴びたが、その後は来日後に習得したスライダーが効いた。代打・原口、糸原を空振り三振。結局7回を4安打10奪三振2失点。「序盤のカーブと中盤のスライダーがかみ合って全体的に良い投球になった」と来日3戦3勝を勝ち取った。

 完全アウェーでも関係なかった。普段から「新しい所に行くのも好き。新しい挑戦、経験を楽しみにしてる」と話す。毎年ブリタニー夫人と旅行に行くことが楽しみの一つだ。球宴休みは静岡・下田を訪れリフレッシュ。「今年は日本に来たから富士山に登りたいな。猿が温泉につかっている写真も見たのでそこにも行ってみたい」と、満面の笑みで話す。

 これまで3戦全てビジター。敵陣の応援は、むしろ奮い立つ。初めての甲子園の地は「声援がすごいと聞いた。楽しみ」と前日(16日)に好奇心旺盛な一面も見せていた。実際登板してみると「集中していたから歓声は聞こえなかったけど、最後のスコット(マシソン)が投げたときはすごい」と目を見開いた。

 初登板から3戦3勝は、巨人の来日1年目の外国人では88年ガリクソン以来、30年ぶりの快挙だ。「30年ぶり3勝はうれしい。自分だけの活躍ではなく、守備、打線に助けられた。チーム一丸で勝てたことがうれしいです」。打撃でも投球でも見せた助っ人。さらなる快進撃が期待される。(玉寄 穂波)

 ◆ビル・ガリクソン 191センチの長身右腕。87年にメジャーで14勝しながら、当時オーナーの共同謀議によるFA選手の買い控え交渉が折り合わず来日。88年巨人の右腕エースとしていきなり4連勝を飾るなど14勝9敗をマーク。2年間で21勝14敗の記録を残し帰米。91年タイガースで20勝し最多勝となった。メジャー通算162勝136敗。

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