【巨人】上原、世界2人目トリプル100

2018年7月21日6時0分  スポーツ報知
  • トリプル100のボードを手にする上原

 ◆広島10X―9巨人=延長10回=(20日・マツダ)

 巨人の上原が広島戦で今季10ホールド目を記録し、日米通算で100勝、100セーブ、100ホールドを達成した。先発、中継ぎ、抑えの全てで実績を残したことを示す記録で、日本人では初めて。MLBではロイヤルズなどでプレーしたゴードンが記録しており、世界で2人目の偉業だ。レジェンドが新たな勲章を手にした。

 大歓声を背に、上原は跳びはねた。同点の7回2死一塁。最後は田中の外角へ宝刀・スプリットを投じ、左飛で締めた。無失点でホールドをマーク。日米通算100勝100セーブ100ホールドを成し遂げた。日本人初、世界で2人目の快挙だ。

 「まだ誰も達成していないという記録を、自分がやったことはすごくうれしい。これは一人ではできないこと。いろんな人に感謝したいと思います」

 苦節を乗り越えてこその勲章だ。転機は07年。開幕当初抑えだった豊田の不調から、原監督の期間限定ストッパー転向案を受け入れた。抑えのプライドを持ち、球団新記録の32セーブを稼いだが「先発がしたいという気持ちは、どこかで捨てることができなかった」と葛藤は続いていた。

 野球人として生き残るため、決意を固めたのはメジャー移籍後のオリオールズ時代だ。右肘の故障もあり、先発で結果を残すことができなかった。すると首脳陣からリリーフ起用を打診された。日本でのリリーフ起用は暫定的なもの。本格的な救援転向に「(先発への)未練はあるけど、先発では使わないとはっきり言われたんでね。俺はマイナーリーグで投げるためにアメリカに来たわけじゃない」と覚悟を決めた。

 それまで巨人のエースとして、先発で通算112勝を挙げていた。「野球は一人でやるスポーツじゃない。先発では全て完投したわけじゃない。後ろの人たちのお陰で、勝ち星がついた試合はいっぱいある。先発の勝ちを消したくないという思いでずっとやってきた」。チームの勝利につながるのなら―。「ボルティモアでは敗戦処理もやったし、何でもやった。とにかく結果を出さないと、何も言えないんでね」

 新人のようにガムシャラに投げた。過去を振り返らず、先へ進んだ。結果、13年のワールドシリーズでは「世界一のクローザー」という最高の称号を手にした。

 18年春。再び巨人のユニホームをまとった。11番を背負い「任されたところをどこでもします」と43歳は言い切った。序盤は成績に苦しんだが、マウンドに上がるために奮闘し、勝利の方程式に帰ってきた。

 そして7月20日。100ホールドの残り「1」を達成した。「(中継ぎは)地味な仕事ですけど、地位を向上したい。一番数字を上げてる人は、300ホールド近く上げている。何かあれば、目標にできる」。はい上がってきた男が、球史に残る偉大な数字を刻んだ。(玉寄 穂波)

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