【巨人】3被弾で4連敗! 今季リーグワーストの102被弾 

スポーツ報知
6回1死二、三塁、陽の左前適時打で二塁走者の岡本が本塁を突くもタッチアウト

◆巨人2―5ヤクルト(24日・倉敷)

 巨人がヤクルトに競り負け、今季4度目の4連敗となった。西日本豪雨で甚大な被害を受けた岡山・倉敷での主催試合だったが、先発・内海が山田哲に2ラン、中村にソロを浴びて5回3失点で降板。打線は6回に岡本、陽の適時打で1点差に迫ったが、7回に野上が山田哲に左前適時打を浴びるなど、この日も投手陣が3被弾と踏ん張れず。被弾数102はリーグワースト、12球団ワーストタイだ。首位・広島とは今季最大の9ゲーム差に引き離され、3位・ヤクルトには0・5ゲーム差に迫られた。立て直しは急務だ。

 快音が響き渡った瞬間、行方は分かっていた。内海は打球を振り返ることもしなかった。3回2死一塁。山田哲に外角へ落ちきらなかったフォークを完璧に捉えられた。中堅左へと運ばれる特大の23号2ランで先制点を献上した。由伸監督は「勝負所で甘くなった感じだったね」と指摘した。

 7連勝の勢いを持ち込んだ広島の地で喫した3試合連続の逆転負け。投手陣の不安定さは拭えない現状では“安い失点”だけは避けなければいけない。それだけに、簡単に2死を取った後の一発は悔やまれる。

 とはいえ、山田は球界を代表するスラッガーであり、試合前まで3戦連発と絶好調だった。この日許した一発も、今季5本目とあって巨人戦での活躍を許してしまっている。抑えなければ勝利は近づかないが、ある程度の痛打は覚悟しなければいけなかった側面もある。それだけに輪をかけて痛かったのは、4回、中村に左翼席へ許したアーチだった。指揮官も「(本塁打リーグトップの)山田にはしょうがないというわけじゃないけど、今季2本の打者に打たれちゃうとなかなか苦しい」と不用意な一発を嘆いた。

 “不運”もちぐはぐな流れを助長してしまう。6回、1点を返してなお1死二、三塁から、陽岱鋼が左前安打を放つ。2者が生還し同点に―と思われたが、小川監督のリクエストによるリプレー検証の結果、判定が覆って二塁走者・岡本はアウトに。さぁここから、というムードに水を差されてしまう形となったが、ここでも致命的となったのは手痛い一発。8回に吉川光が西浦にソロを被弾し、追い上げムードは鎮火した。

 12年ぶりに倉敷で行われた巨人の公式戦。過去は3戦全勝と相性の良かった球場で初黒星を喫し、今季4度目の4連敗となった。広島3連戦で8発を浴びた投手陣はこの日も3発を献上。12球団ワーストタイの102被本塁打となった。由伸監督は「本塁打はそんなに簡単はことではないはず。何とか防がないといけない」と指摘した。球場のムードをも変えてしまう野球の華を、相手の武器にしてはいけない。(西村 茂展)

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