【巨人】重信、変身!初スタメンでサイクルあと一歩
スポーツ報知

◆巨人5―0中日(27日・東京ドーム)
稲妻のようにダイヤモンドを駆けた。今季初スタメンの重信が、生まれ変わった姿を見せた。6回無死。右翼線への打球で難なく三塁を陥れ、貴重な追加点につなげた。中前安打、左翼線二塁打に続く三塁打。鋭く広角に打ち分け、16年以来2年ぶり2度目の猛打賞をマークした。
「去年までより落ち着いて打席に入れているので、見極めができています」。精神面の成長だけではない。3安打全てがライナー性の強い打球。ボール球に手を出し、ポップフライが多かった過去の重信とは、完全に別人だった。
下半身の故障で今季初昇格は6月。レギュラーをつかめなかった16、17年から変化を求めた。リハビリに励みつつ、肉体改造に着手。米、米、米…の1日7食。おにぎりを自分で握り、ひたすら胃袋へ詰め込んだ。スピードを保ちつつ、7キロ増の体重75キロ。「変わったと思います」とパワーと自信を手に入れた。
由伸監督の目にも確かな変化が映った。「けがをしてファームスタートになったけど、体作りから見直したと思う」と頼もしげに見つめた。この日は吉川尚と俊足の1、2番を形成。大胆なオーダー改造で連敗を止めた指揮官は「振れている選手を思い切って起用した。いい流れで試合が運べた」と手応えを口にした。
8回には送りバントを失敗し「2番なのでしっかり送らないと」と反省しきりだったが、レギュラー再挑戦へ猛アピールに成功。1、2年目と多くの出場機会を生かせなかった男が、3年目のワンチャンスから開花するかもしれない。(宮脇 央介)