【巨人】菅野8回4失点連敗…山口俊ノーノー翌日にオ~ノ~

スポーツ報知
6回2死一塁、藤井に右越え2ランを打たれ、悔しがる菅野(カメラ・中島 傑)

◆巨人0―4中日(28日・東京ドーム)

 巨人がエース・菅野の先発で完封負けを喫した。初回にビシエドの二飛の間に先制を許すと、6回は藤井に1号2ラン、8回にはビシエドに15号ソロを被弾し、8回7安打4失点で自身今季2度目の連敗となり、7敗目。前夜の山口俊ノーヒットノーラン劇の勢いに乗れず、投げ合った東海大相模高(神奈川)の後輩・小笠原にプロ初完封を献上した。打線もわずか3安打。3回以降は無安打と左腕を攻略できなかった。

 弾丸ライナーが左翼席上段に飛び込んだ。菅野がビシエドの一発で4点目を失った。8回1死。3ボールから1球ストライクを取った後の5球目、速球を強振された。「カウント負けだと思います。3ボールにした時点で。(四球で)歩かせてもいいのかなとも思いますが、難しい勝負になってしまいました」。打線が相手先発・小笠原から得点できない中、ダメ押しとも言える1点になった。

 前日27日は山口俊がノーヒットノーラン。悔しさを秘める中日打線が、初回から食らいついてきた。1、2番の連打などで1死一、三塁。ビシエドは浅い飛球に打ち取るも、前進して本塁に送球しやすい右翼手・長野でなく二塁手・マルティネスが下がりながら捕球。その間に三塁走者がタッチアップして先制された。

 「チームが(前日に)いい雰囲気であったり流れを作ってくれた中、初回にああやって簡単に失点してしまい申し訳ないです」

 26試合ぶりに1番に陽が入った味方打線が機能しなかったことも敗因だが、菅野はエースとして求められるハードルが高いことを分かっている。初回の先取点を反省し、自らを責めた。小林とは3試合ぶりにバッテリー。「誠司がうまく工夫してくれた」と3回以降はカットボールを多めに使って粘るも、0―1の6回2死一塁から藤井にスライダーを右翼席へ運ばれた。

 前回21日の広島戦(マツダ)は5回6失点。2試合続けて黒星を喫した。この日は2本塁打を浴び「防げた失点でした。僕の失投です」と振り返った。1試合複数被弾は今季4度目。自身最も多かった14年のシーズン3度を上回った。今季17試合目にして被本塁打はすでに「12」。14、16年の自己ワーストにも並んでいる。口にはしないが、少なからず蓄積疲労もあるだろう。斎藤投手総合コーチは「菅野でも投げミスをすることはある。それを相手がしっかり打っている」と話した。

 初回にはプロ通算1000投球回に到達した。143登板での達成は江川、桑田、上原に次ぎ2リーグ制後球団4番目に少ない試合数での到達。普段から「長いイニングを投げたい」と役割を自覚する。プロ6年目。平均7回以上安定して投げてきた。昨季は29イング連続無失点を記録するなどリーグ2位の187回1/3を投げた。この日も8回までマウンドに立ち、今季の投球回数123は12球団トップ。投打がかみ合えば状況は好転するはずだ。

 1週間後、8月3日からは敵地・ナゴヤDで中日3連戦がある。「次投げる機会があると思いますが、勝てる投球をしたいです」と菅野。前を向いて戦うしかない。(片岡 優帆)

巨人

×