【巨人】アダメスが初セーブ 日替わり守護神だ 斎藤コーチ「明日以降も流動的」

スポーツ報知
試合後、初セーブを挙げたアダメス(左)に声をかける高橋監督(中)(右は初勝利の池田=カメラ・中島 傑)

◆中日4―6巨人(4日・ナゴヤドーム)

 まさかの名前に球場が騒然とした。2点リードの9回。守護神を託されたのはアダメスだった。2死一、二塁。最後は代打・堂上を三ゴロに仕留めた。打者の手元で微妙に動く140キロ台後半の速球やシンカーを駆使してプロ初セーブを挙げ「非常にうれしかったです」と初々しい笑顔を見せた。

 前日3日の中日戦(ナゴヤD)。同点の9回から沢村が登板した。だが四球、失策、敬遠の無死満塁から押し出し四球でサヨナラ負け。斎藤投手総合コーチは「本当は今日も沢村でいかなきゃいけないのかもしれないけど」と話したが、まずは沢村の精神面を考慮した。抑え投手をどうするか―。試合前に首脳陣が話し合い、2軍でリーグ最多タイの13セーブを挙げ、7月29日に再昇格したアダメスが指名された。

 菅野の降板後は池田、宮国が無失点で勝利のバトンをつなぎ、由伸監督も「続けていくことで立ち位置など出てくると思うから、こういう投球も続けてほしい」とたたえた。

 現在カミネロ、上原、マシソンは離脱中。開幕時の勝利の方程式「USA」でフル回転しているのは沢村だけだ。左膝痛のマシソンは8月中の実戦復帰を目指しているが、それまでは現在いるリリーフ陣で試合をつながないといけない。

 かつては西村、沢村、カミネロらがシーズンを通して守護神を務めていた。近年ないピンチの状態。斎藤コーチは「明日(5日)以降も流動的」と今後の起用法を説明。相手打者の右、左など、試合状況によっての守護神起用となる見込みだ。ブルペン陣が一致団結して、任されたところで仕事を果たさないといけない。

 試合後、アダメスは池田、監督と3人で記念撮影。ウィニングボールは「欲しかったけど初勝利だから」と池田に譲った。16年に育成選手として来日し、今年6月に支配下を勝ち取った23歳右腕は大役を成し遂げた。「ベテラン陣が離れてしまい、帰ってくるまで若い投手が頑張らないといけないと自覚している。頑張るしかないです」。今こそ全員野球で勝利に突き進む。(玉寄 穂波)

巨人

×