【巨人】岡本、松井師匠の前でパワー見せる「成長したなと思ってもらえるように」

スポーツ報知
春季キャンプで松井臨時コーチ(右)の指導を受けた岡本

 巨人の岡本和真内野手(22)が、「御前弾」で師匠から4番の太鼓判をもらう。8日の阪神戦(東京D)は日テレ系で地上波中継されるが、松井秀喜氏がゲスト解説を務める予定。今春キャンプでは、下半身主導のゴジラ流打撃フォームを伝授してもらい、現在20本塁打と大活躍している。「『成長したな』と思ってもらえるように頑張ります」と4番。伝統の一戦は、これ以上ない舞台になるだろう。

 岡本は目を輝かせた。重圧や緊張ではなく、喜びなのだろう。8日の阪神戦は、松井氏が日テレのゲスト解説を務める予定。「見てもらうのはキャンプ以来ですね。『成長したな』と思ってもらえるように頑張ります」。バックネット裏の放送席に座る師匠の目の前で一発たたき込み、巨人の4番として奮闘している姿を見てもらう。

 今季はここまで全100試合に出場して20本塁打。昨季までの3年間で通算1本塁打から大きく成長した。その活躍の原点は、松井氏が臨時コーチを務めた今春キャンプだ。「下半身の使い方が大事だということを教えてもらいました。その形が今の打撃につながっていると思います」。過去には坂本勇も同様の打撃理論を教わったが、百戦錬磨の背番号6をもってしても「最初は松井さんが言っていることの意味を理解できなかった」というゴジ流の極意。岡本はわずか半年でモノにしようとしている。

 交流戦の途中からは、第89代4番を任された。デビュー戦で特大弾をかっ飛ばした一方、6月下旬から32打席連続無安打と苦しんだ時期もあったが、どんな時も気持ちは揺れなかった。キャンプ中に松井臨時コーチから訓示された「結果で一喜一憂せずに受け入れ、次に自分は何をするか、の繰り返し」という“ジーターの哲学”も、4番の重圧と戦い続ける岡本にとっては心のよりどころになっている。

 松井氏も、岡本の戦いぶりはずっと気にかけていたようだ。若くして巨人の4番を背負う重みや苦悩は知り尽くしている。7月に野球殿堂入りの表彰が行われた際には「4番でここまで結果を残すとは。失礼ながら、キャンプのときは想像していなかった」と声を弾ませていた。

 岡本は今季の阪神戦で55打数23安打の打率4割1分8厘、3本塁打、15打点をたたき出している。4日の中日戦(ナゴヤD)、節目の20号は右翼席への一発で「右方向にも大きいのが打てているのはいいことなので、これを継続していければと思います」と自信ものぞかせた。あとは、豪快にバットを振り抜くだけだ。(尾形 圭亮)

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