【巨人】内海、5回途中6失点KO 初回満弾「反省」

スポーツ報知
1回1死、ロサリオに中越え満塁本塁打を打たれ悔しそうな表情を見せる内海(カメラ・竜田 卓)

◆巨人4―7阪神(7日・東京ドーム)

 巨人は先発の内海が初回、ロサリオに満塁弾を浴びるなど今季ワーストの6失点で5回途中降板し、3敗目を喫した。対阪神戦はここまで通算27勝と相性抜群だったが、昨年4月以来の黒星で、前回完封した持ち前のねばり強さは影を潜めた。打線は2回に長野が球団史上9人目となる9年連続2ケタの10号や大城、陽の一発などで4点を奪うも、押し返すことは出来ず。首位・広島とのゲーム差は再び今季最大の10・5に開いた。

 響いた快音に、内海は首を振った。連勝中のチームの勢いを、わずか1球の失投で止めてしまった。安打2本と四球を挟んで1死満塁。ロサリオに1ストライクから低めの直球をバックスクリーン左に放り込まれた。いきなりの4失点。「(それまで)内角に投げきれていないと。厳しくいかないといけないという思いが力みになってより甘くなった。投げきれなかったのが試合の失点につながった」と責任を背負った。

 2~4回までは無安打に抑えるも、粘りきれなかった。2点差に迫った5回、1死から北條、福留、糸井に3連続二塁打を打たれて2失点。由伸監督は「最初の(満弾)も良くないけど、その後の2点というのは抑えないといけなかった」と厳しい言葉を残した。今季10試合目で最短の4回1/3を6安打、ワースト6失点でマウンドを降りた。

 通算27勝を誇るチーム屈指の“虎キラー”。前回登板した7月31日のDeNA戦(横浜)では自身4年ぶりの完封勝利。これまでの最多失点は3失点と安定した投球を続けていた。3日の名古屋への移動日には、朝早くからあえてG球場に足を運び、炎天下でポール間走を行った。ドーム球場での涼しい環境を避け、猛暑を乗り切るための工夫だ。常に「1試合ダメだったら(降格という)危機感を持ってやっている」との必死さをにじませているが、この日ばかりは空回りした。

 常に劣勢の中でも、打線は長野、大城、陽とソロ3発で追い上げムードを作っていた。だが、2点ビハインドの7回。4番手の池田が、先頭の北條にいきなりの四球を与え、流れを引き渡した。福留には中前打を許し一、三塁。続く糸井の打球を二塁・マルティネスがはじき、痛い7点目を献上してしまった。

 勝ちパターンのマシソン、上原、カミネロが離脱中。守護神も日替わりという、リリーフ陣が一致団結しないといけない台所事情。だからこそ指揮官は「(マルティネスは)走者を見て慌てたのか、ミスと言えばミス。ただ池田のピンチの作り方も良くないなというのはあった」と指摘した。

 この日勝てば勝率5割復帰だったが、チームの連勝は2でストップし、借金は「2」に戻った。首位・広島とは今季最大の10・5ゲーム差に広がった。週末には“鬼門”マツダが控えるが、今は目の前の試合を一戦必勝で臨むしかない。(玉寄 穂波)

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