【巨人】ドラ6若林、15打席目でプロ初安打「ようやく一歩を踏み出せた」
スポーツ報知

◆巨人2―3阪神(9日・東京ドーム)
ようやくスコアボードに「H」ランプがともった。4回1死。巨人のドラフト6位ルーキー・若林が秋山から右前打を放った。プロ15打席目で生まれた初安打に「1本打つことは難しいと肌で感じていましたが、ようやく打ててホッとしました」と振り返った。
悔しさを乗り越えた。3月上旬のオープン戦期間中に左脇腹痛を発症し、開幕1軍入りを逃した。さらに戦線離脱している間に迎えた開幕戦では、ドラフト同期で同じ社会人出身の田中俊、大城が代打で初打席初安打。即戦力として期待されながら2人は華々しくデビューを飾る一方、自身は寮でテレビ観戦だった。
「悔しい思いをしました。いつか自分も活躍できるように」。5月上旬に1軍初昇格も2度の2軍降格を経て、前日8日に3度目の1軍昇格。初安打に少しの時間はかかったが、この1本は必ず終盤戦でも生きてくるはずだ。
現状では坂本勇、吉川尚の二遊間コンビがけがで戦線離脱中。さらにこの日は初回の走塁でマルティネスも負傷交代とアクシデントが続出しており、2戦連続で遊撃でスタメン起用された若林への期待は大きい。「ようやく一歩を踏み出せた。これからも一打席、一打席集中して、必死に食らいついていきたい」。この経験を、次の試合につなげていく。(後藤 亮太)
◆若林 晃弘(わかばやし・あきひろ)1993年8月26日、東京・中野区生まれ。24歳。元大洋外野手の父・憲一さんの影響で小1から野球を始める。桐蔭学園高では楽天・茂木と同期。法大を経てJX―ENEOSに進み、昨年のBFAアジア選手権で社会人日本代表として優勝に貢献。本職は二塁だが内外野どこでも守れる。180センチ、77キロ。右投両打。年俸800万円。