【巨人】池田駿、球速アップでブルペンの救世主に

スポーツ報知
球速をアップさせた池田の存在は貴重になる

 巨人の池田駿投手(25)が12日、広島戦(マツダ)の8回2死二塁で登板。4点差に迫られた直後に宮国をリリーフし、左打者の松山を左飛に抑えて流れを食い止めた。決め球は外角低め135キロのカットボール。直前の144キロ直球と微妙にタイミングを外して打ち取った。

 池田は11日の広島戦(マツダ)でも同点の12回に登板。2死二塁と一打サヨナラのしびれる場面を抑えて引き分けに持ち込んだ。試合後には「めちゃくちゃ緊張しました。(6月の)京セラドームでオリックスにサヨナラ負けした時は中途半端な気持ちで打たれたので同じミスはしたくなかった。思いきりいこうと思って勝負しました」と振り返った。

 この2試合、マツダスタジアムのスコアボードに池田は「145」「147」と140キロ台後半の数字を何度も表示させた。左からの力強い速球に田中や新井ら、強打者が差し込まれる。本人も「真っすぐも変化球もスピードが上がっています」と球速アップを感じている。

 社会人のヤマハから入団した1年目の昨年は33試合に登板して防御率3・35。2年目の今年は上半身のコンディション不良で1軍初昇格が5月と出遅れ、6月中旬に打球直撃の影響で2軍に降格。そんな不運も乗り越え7月下旬から1軍に再昇格した。

 昨年は直球が140キロ前後、カットボールは130キロ前後だったが、明らかにスピードが上がっている。トレーニングのたまものでもあるが、技術的には今季から緩和された2段モーションを導入。球速アップの要因は「それもあると思います」と分析する。登板16試合の防御率は2・30と2年目のジンクスを吹き飛ばす投球だ。

 1軍はカミネロ、マシソン、上原が離脱。実績のある山口鉄や森福は不振やコンディション不良のため2軍調整中、西村もコンディション不良でリハビリ組。戸根や高木も今季はコンディション不良もあり出遅れた。ブルペンが苦しい状況で、左腕でもある池田の存在は貴重だ。これからも勝ち試合や接戦の大事な場面での起用が増えそうだ。

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